リシアの育て方:どんな水草?増やし方やトリミングの方法は?
リシアは、ふわりとした質感が印象的な水草です。じゅうたんのように水槽を彩ってくれるため、アクアリウムレイアウトの前景として高い人気を誇っています。浮き草のため沈水させての育成にはコツが必要ですが、専用グッズを使用することで管理もしやすくなりますよ。
今回は、リシアの育て方のポイントや増やし方・管理のコツなどについてご紹介します。
目次
リシアとは?
画像元:楽天市場
リシアはウキゴケ科の水草の一種で、世界中の水田・水路・池などに生息しています。草体は薄い緑色で、Y字に分枝することから和名では鹿角ゴケと呼ばれています。浮き草で根茎がないため、池や水田などの水面下を浮遊して生息していますが、湿地では仮根を付けて群生することもあります。アクアリウムでは浮き草としては使用せず、沈水させて育成する場合が多いです。うまく増やせばじゅうたんのようなレイアウトが実現でき、気泡をたくさん発生させて美しく見えるため、通常のアクアリウムや水草水槽の前景に人気の水草です。また、湿地に群生する習性を活かしてテラリウムで栽培することも可能です。
リシアの育て方は簡単
リシアは浮き草として育成するのは簡単ですが、底床のレイアウトとして育成するにはコツが必要です。ウィローモスなどと違って着活性がないため、金網などに固定して沈水育成します。金網を自作する人もいますが、リシア専用のネットなどを利用すると効率的です。沈水させるには、ネットなどにリシアを入れ、かぶせるように底砂に置きます。また、水中育成には高い光量と二酸化炭素(Co2)、肥料を投入する必要があります。
リシアは水面に浮かべておくだけで増える
リシアは、水面に浮かべておくだけで簡単に増えるといわれています。もともと浮き草なので、浮遊させておくと分枝を繰り返してたくさん繁殖します。また、硝酸を養分にする性質があるため、立ち上げたばかりの水槽や、水換えをあまりしていない水槽など硝酸の濃度が高い環境の方が増えやすいです。リシアが増えたら、ハサミなどでカットしてレイアウトに使用しましょう。
リシアのトリミングの仕方は?
リシアのトリミングについては、特にルールはなく、レイアウトを崩さないようにカットし、ほぐしてネットにセットし直すだけで問題ありません。ただ、カット時に発生した葉の破片がフィルターなどに詰まることがあるので、破片が残らないように作業する必要があります。また、リシアは成長スピードが速く、繁殖すると浮遊力が上がります。ネットごと水面に浮き上がることもありますので、小まめにトリミングを行ってボリュームを抑えましょう。
リシアを購入するときの選び方は?
リシアを購入する際は、発色がよく元気な草体を選ぶことがポイントです。変色や溶けている部分がないかなどもチェックしましょう。最近では石にリシアを巻き付けたアイテムも販売されていますので、レイアウトの参考にしてください。購入後は、しばらく水面に浮かべておくと飼育水に慣れやすく、きれいに成長しやすいといわれています。
名前:リシア
税込価格:1,750円
リシアに適した水温や水質は?
リシアに適した水温は15度~30度と、比較的幅広い水温に適応することができます。水質については弱酸性~弱アルカリ性の中硬水が適しています。水質にはうるさくなく、砂利系・ソイル系のどちらにも順応するといわれています。
リシアの水質浄化効果は?
リシアは光合成を活発に行う習性がありますので、より多くの酸素を供給してくれる作用に期待できます。光合成と酸素発生を促すためには、強い光量と二酸化炭素(Co2)の添加、肥料の投入が必要になります。酸素を放出する=気泡を発生させることなので、たくさんの気泡を見たい場合も、リシアが活発に光合成を行える環境を整えてあげましょう。
リシアが枯れたり溶けたりするする原因と対処法
リシアは、水温が15度以下になると元気がなくなり、茶色に変色することがあります。普段から水温をチェックし、温度が下がり過ぎないよう注意しましょう。また、ネットや金網などにリシアを詰め込み過ぎた場合は、全体に光が届きにくくなって枯れる原因になります。リシアをセットする際は量を少なくし、スペースに余裕を持たせて育成しましょう。光量と肥料不足で色あせることもありますので、日頃の管理に注意が必要です。なお、リシアが好む水質ではコケが発生しやすくなるため、ミナミヌマエビなどのコケ取り係を投入して対策しましょう。
リシアと相性のよい魚、悪い魚は?
相性のよい魚
リシアには着活性がないため、水流の弱い環境で育てることが望ましいといわれています。このため、エンゼルフィッシュやベタなど、ヒレが長く水流を控えた環境で飼育する魚との同居が適しています。ボリュームがあるので、テトラ類など小型魚の隠れ家としても活躍してくれるでしょう。レッドビーシュリンプなど、エビ類との同居にも向いています。また、グラミー類がリシアに泡巣を作ることも多いので、グラミーの繁殖にもおすすめです。
相性の悪い魚
リシアと相性の悪い魚は、コリドラスなど底砂に潜ったりほじくったりする魚です。リシアが引きちぎられる恐れがあるため、一緒に育成することは控えましょう。シルバーシャークなど、柔らかい魚を抜いてしまう魚との同居もおすすめできません。タイガープレコなど強い水流を好む熱帯魚や、大型の熱帯魚との相性もよくないといわれています。また、基本的にエビ類との相性はいいのですが、ヤマトヌマエビについてはネットなどの間からリシアを引き抜くことが多いため、導入は控えるようにしましょう。
リシアの魅力とは
リシアは繊細な雰囲気を持っており、レイアウトに柔らかい印象を与えてくれる水草です。育成にはコツが必要ですが、ネットごと流木に巻き付けるなど幅広く利用できることも魅力のひとつです。ご紹介した育て方や注意点を参考にして、リシアの沈水育成に挑戦してみてくださいね。