ヨシノボリの飼育:寿命はどのくらい?適した水槽は?
ヨシノボリはまだら模様が特徴的な魚で、河川などを中心に生活しています。吸盤状の腹ビレを使って川岸の濡れた岩場を遡ることができ、その姿が水際に生える葦にも登るとイメージされてその名がついたといわれています。
今回は川魚として有名なヨシノボリについて、水槽での飼い方のコツや注意点などについてご紹介します。
目次
ヨシノボリってどんな魚?寿命はどのくらい?
ヨシノボリはハゼ亜目ハゼ科ヨシノボリ属に属する魚の総称です。ヨシノボリには多くの種類があり、日本をはじめロシアや東南アジアなどに生息しています。種類を問わず体長は5cm~10cm程度ですが、体の模様には種類差や個体差がみられます。腹ビレが吸盤状になっているのが特徴的で、川底にある岩などに張り付く習性があります。寿命は3~4年といわれています。
ヨシノボリの飼い方は難しい?飼うときのコツは?
ヨシノボリは比較的容易に飼育できる魚です。成長の過程で汽水域に生息する時期がありますが、淡水水槽で飼うことが可能です。飼育の際は高水温や酸欠に注意することがポイントです。縄張り意識が強いため混泳相手にも注意しましょう。
ヨシノボリと混泳はできる?
ヨシノボリは縄張り争いをするため単独飼育が推奨されていますが、条件が合えば混泳も可能です。雑食性ですので、口に入る大きさの魚ではなく本種より体の大きな魚を選びましょう。ただし相手が肉食魚だとヨシノボリが捕食される恐れがありますので注意が必要です。混泳時は隠れ家を用意し、衝突が起こりにくい環境を作りましょう。。
ヨシノボリを購入するときの選び方は?
ヨシノボリは熱帯魚ショップやネット通販などで購入できます。おおよそ5匹1000円~2000円ほどで販売されています。川などで採取することも可能です。体表やヒレに傷などがなく、元気に泳いでいる個体を選びましょう。
名前:カワヨシノボリ(ゴクラクハゼ)
税込価格:250円
ヨシノボリに適した水槽は?
ヨシノボリは体長が最大で10cm程度になるため、単独で飼う場合は45cmサイズの水槽で飼育しましょう。混泳させる場合は60cm以上の水槽を準備します。大きめの水槽の方が水温や水質が変わりにくく、管理しやすいというメリットがあります。また、ヨシノボリは水槽から這い出ることがありますのでフタつきの水槽を用意しましょう。
ヨシノボリの飼育に必要なアイテムは?
水槽設備に関する機器・道具
- 水槽台、フタ
- 照明
- ろ過フィルター
- クーラー、冷却ファン
- ヒーター(水温の低下が気になる場合は使用しましょう)
- 底砂(川砂などの細かい砂がおすすめです)
- 隠れ家(岩、流木など)
- 水草
- カルキ抜き
- 水質調整剤
- エアーポンプ
そのほかのグッズ
- 水温計、水質測定キット
- 掃除グッズ
- 水替えポンプ、バケツ
- 餌
水槽の立ち上げ方
水槽でお魚を飼うには、水槽の立ち上げをしなければなりません。ヨシノボリの飼育に必要なものをそろえたら、水槽の立ち上げをしましょう。
- 水道水をバケツに入れてカルキ抜きします。
- 水槽に隠れ家や水草などのレイアウトを行います。
- フィルターなどの機具を設置します。
- カルキ抜きした水を入れます。底砂が舞い上がらないようゆっくり入れましょう。
- ろ過装置を作動させ、数日間は水だけの状態で空回しさせます。酸素が循環し、バクテリアが繁殖・着生しやすくなります。
上記の手順を終えてから、飼育するヨシノボリを入手しましょう。
水合わせの手順は?ヨシノボリに適した水温や水質は?
ヨシノボリが適応できる水温は10度~28度、水質は弱酸性~弱アルカリ性に順応できるといわれています。
- 入手したヨシノボリを袋ごと水槽に浮かべます(30分~1時間ほど)
- 袋の中に水槽の水を3分の1ほど入れて待ちます(15分ほど)
- 2の作業を3~4回繰り返します
- 生体を水槽に移します
なお、川などで入手した個体は病気や寄生虫などを持っていることがありますので、導入前に塩浴や薬浴をしておくと安心です。
ヨシノボリのお世話!1日の餌の量や水槽の水換え時期と方法は?
餌の量や与える頻度は
ヨシノボリは肉食性が強いため、冷凍アカムシやフリーズドライのシュリンプなどを好みます。飼い慣れれば人工餌も食べてくれます。人工餌は沈水性のものが望ましいですよ。餌の回数は1日1~2回程度、食べ残しが出ない量を与えましょう。
水換えの時期と方法は
水換えは1~2週間に1回、水槽の3分の1程度の水量を換えましょう。
- 新しい水を準備します
- 飼育水を排水します
- 1で作成した水を足します
水換えの際は、水槽のガラス面やアクセサリー類の掃除をして飼育環境を清潔に保ちましょう。
ヨシノボリを飼う上での注意点は?どんな病気にかかる?
ヨシノボリは酸欠になりやすいため、エアレーションを行って常に水中に酸素を供給しましょう。本種は幅広い水温に適応できる魚ですが、高温には強くありませんので水温管理に注意が必要です。特に夏場は水温が上がりやすいため、クーラーや冷却ファンを使用して水温を25度前後にキープしましょう。また、スレなどから水カビ病を発症することがあります。症状を見つけたらグリーンFやヒコサンZなどの市販薬を用いて手当てしましょう。
ヨシノボリが餌を食べない場合はどうする?
ヨシノボリは水温が下がると活動が鈍くなる傾向があります。特に水温が10度以下になると食欲が落ちやすくなりますので、ヒーターなどを利用して水温低下を防ぎましょう。餌を襟好みしている可能性もあるため、生き餌を中心に数種類の餌を与えて様子を見るという方法もあります。また、水槽の環境が合わない場合ストレスなどで拒食になることも考えられます。日頃から水温や水質を適切な状態に管理し、過ごしやすい環境を保ちましょう。
ヨシノボリを飼育する魅力は?
ヨシノボリは派手な魚ではありませんが、日本の川魚らしい素朴な魅力があり、清流のようにシンプルで涼しげなアクアリウムを楽しむことができますよ。飼い方のコツを参考にして、ヨシノボリの飼育にチャレンジしてみてくださいね。