マツモの育て方:植え方や増やし方のポイントは?トリミングの仕方は?
金魚藻の定番として有名なマツモ。丈夫で育てやすく、水質浄化効果も高いため、今や金魚の飼育だけでなくアクアリウム全般で使用されているポピュラーな水草です。二酸化炭素(Co2)の添加や肥料も必要なく、少ない光量でも育ってくれるため初心者の方にもおすすめですよ。
今回は、マツモの育て方やトリミングの方法、増え方や増やし方のポイントなどについてご紹介します。
目次
マツモとはどんな水草?
マツモは、スイレン目マツモ科に分類される水草の一種。世界中の沼や湖・河川などに広く生息し、日本でも全国の湖や水路・溜め池などに自生しています。草体は浅緑色で、茎の長さは最大で60~80cmほどに成長します。二つに枝分かれした葉が松の葉に似ていることからマツモと呼ばれ、江戸時代から絵画などに用いられて親しまれてきました。金魚藻としても有名で、金魚飼育の際にまずおすすめされる水草です。沈水性の浮遊植物であるため、アクアリウム水槽はもちろん、ビオトープでの育成にも向いています。また、根を張らない習性を持っているため、ベアタンクやボトルアクアリウムにも適しています。
マツモの育て方はむずかしい?
マツモは丈夫で適応力が高く、育てやすい水草といわれています。少ない光量でも成長し、二酸化炭素(Co2)も必要としないため、初心者でも導入しやすい水草です。根を張らない習性があるため、植え方によっては水面に浮いてしまうことがあります。深く底床に埋め込む、重しや流木などに付けて沈めるなど、レイアウトを工夫する必要があるでしょう。
マツモの増やし方のコツは?
マツモは、ピンチカットによって簡単に増やすことができます。脇芽の部分をカットするだけで、新芽が発芽してどんどん増えていきます。根元にコケが付くことがありますので、様子を見て古い部分をカットし、差し戻しを行う必要があります。
マツモのトリミングの仕方は?
マツモをトリミングする際は、水槽のレイアウトに合わせて脇芽をカットしていきましょう。このとき、古い部分を茎ごとカットすると新しい草体を保つことができます。マツモは成長が早いので、トリミングは小まめに行ってください。
マツモを購入するときの選び方は?
マツモを購入する際は、まず草体の発色状態がいいか、弱々しくないかなどをチェックしましょう。葉っぱに変色や傷んだ箇所がないか、葉の形状がきれいかなどもチェックポイントです。自生しているマツモを入手した場合は、雑菌や寄生虫などが付いていることが多いため、殺菌処理を行って水槽に入れるようにしましょう。
名前:マツモ
税込価格:390円
マツモに適した水温や水質は?
マツモは、16度~30度と幅広い水温に適応することができます。水質は弱酸性~弱アルカリ性の中硬水が適しています。管理の際は、極端に酸性・アルカリ性に傾かないように注意しましょう。水換えを適宜行って水質を保つ必要があります。
マツモの水質浄化効果は?
マツモは水質浄化効果の高い水草だといわれています。成長スピードが速いため、水槽内の不要な栄養分を吸収し、富栄養化を防ぐ働きをしてくれます。富栄養化の予防によってコケや藻の発生が抑えられるため、水質の維持にも効果的です。また、光合成を活発に行う習性を持っているため、酸素供給の点でも大いに役立つでしょう。
マツモが枯れたり溶ける場合に考えられる原因と対処法
マツモは丈夫な水草だと言われていますが、急激な環境の変化に弱く、時に枯れたり溶けたりすることがあります。水換えの際は大量の水を入れ替えないよう注意しましょう。カルキ抜きが不十分だと葉がバラける原因になりますので、導入時や水換え時のカルキ抜きにも気を配りましょう。また、光量不足が原因で枯れることもあります。光合成に必要な最低限の光量を確保して管理してください。頂芽が茶色になることもありますが、溶けずに成長できていれば特に心配はありません。
マツモと相性のよい魚、悪い魚は?
相性のよい魚
マツモは金魚藻の代表と言われている通り、金魚との相性がとてもよい水草です。ただ、マツモの柔らかい葉が金魚にとっては格好の餌になってしまうため、管理の点では注意が必要です。メダカとの相性もよく、繁殖時には産卵床としても役立ちます。その他、ネオンテトラなど小型の魚やエビ類との同居も可能です。マツモのボリュームを隠れ家として活用してくれるでしょう。そのほか、水温や水質・特性が合えばさまざまな種類の淡水魚を同居させることが可能です。
相性の悪い魚は?
マツモと相性が悪い魚は、シルバーシャークなど柔らかい水草を引き抜く傾向のある魚です。モンクホーシャなど積極的に水草をかじったり食べたりする魚についても、管理が気になるなら同居させないようにしましょう。また、ナマズ系のコリドラスなど底砂に潜る性質を持っている魚も、レイアウトの崩れなどにつながりますので同居はあまりおすすめできません。どうしても飼育したい場合は、砂場コーナーのようなものを用意してあげましょう。
マツモの魅力とは
松の葉に似ているマツモは、どこか日本的で風流な雰囲気を醸し出している独特の水草です。アクアリウムだけでなく、ビオトープやボトルアクアリウムなど育成環境の幅が広いのも魅力的です。この機会に育て方のコツを覚えて、気軽にマツモを取り入れてみてくださいね。