ホシクサの育て方:作り方や増やし方は?水草としての魅力は?
放射線状のシルエットが印象的なホシクサ。田んぼや湿地に生える水田雑草として知られていましたが、近年はアクアリウム用の水草としての人気が高まっています。育成も難しくなく、一株でも存在感があるため、水槽レイアウトのアクセントとしておすすめの水草です。
今回は、ホシクサの特徴や育て方のコツなどについてご紹介します。
目次
ホシクサとはどんな草?
ホシクサは、ホシクサ科に属する水草の一種。日本をはじめ、東南アジア、中国(ちゅうごく)大陸、台湾(たいわん)、インドなどを原産地とする湿生植物です。国内では本州(ほんしゅう)以西の水田や湿地帯などに生息し、40種類ほどが確認されています。
細長い葉をロゼット状に付けるのが特徴的で、3cm~8cm程度に成長します。水中での育成が可能なため、特にアクアリウムの前景のレイアウトに用いられることが多い水草です。小ぶりでも見栄えが良いので、小型水槽のアクセントにも向いています。
ホシクサの育て方はむずかしい?
ホシクサの育て方については、コツをつかめばそれほど難しくありません。なるべく強い光量の元で、二酸化炭素(Co2)を添加しながら育成すれば葉がきれいに伸びてくれます。葉が傷みやすく、腐敗菌などにかかりやすい傾向がありますので注意して管理しましょう。
ホシクサの増やし方のコツは?
ホシクサは、株分けによって増やすことができます。株分けはポピュラーな繁殖方法ですので、初心者の方にもおすすめです。
- 1.根茎を傷つけないよう丁寧に抜き取り、根についた底砂などを落とします。
- 2.根茎部分をハサミやカッターなどでカットします。
- 3.それぞれの株を植え直します。
- 4.植え直した草体が成長したら、再び株分け作業を行って増やします。
また、成長した脇芽をカットして植えるという方法もあります。水槽に浮かべておくだけで、茎から子株を出して繁殖します。
ホシクサを購入するときの選び方は?
ホシクサを購入する際は、全体の発色が良いか、根の周辺などが溶けていないか、弱々しくないかなどをチェックすることがポイントです。ホシクサは意外と高値で販売されていますので、よく観察して選ぶようにしましょう。
名前:ホシクサ
税込価格:800円
ホシクサに適した水温や水質は?
ホシクサに適している水温は20度~28度程度です。水質は弱酸性~弱アルカリ性の軟水~中硬水が適しているといわれていますが、種類によって違いがあります。育成水として一般的なpH6~7程度を好む種類だけでなく、低いpH値を好む種類もありますので、育てる種類のホシクサに合った水質環境を整えることが重要です。
ホシクサの水質浄化効果は?
水草である以上、ホシクサには一定の水質浄化作用が備わっているといえますが、効果についてはサイズや環境などに影響されるかもしれません。浄化作用をより促すためには、育成方法や育成環境に工夫を加える必要があると考えられます。ボリューム豊かに育成し、光合成を活発に行える環境を保ってあげると、酸素供給などの効果に期待できるでしょう。
ホシクサが枯れる・溶ける場合に考えられる原因と対処法
ホシクサは、腐敗菌の被害にあいやすい傾向があります。生体を一緒に育てている場合は、餌の食べ残しなどに注意しましょう。水換えの際に掃除を行うなど、水槽を清潔に保つことも重要です。また、日頃から水槽内の栄養バランスを保ち、腐敗菌が発生しにくい環境作りを心がけましょう。腐敗菌の被害にあっていると気づいたら、「水草その前※」になど除去済を用いて取り除きましょう。薬に10分程度浸し、水道水でよくすすいだのち植え直します。
ホシクサと相性のよい魚・悪い魚は?
相性の良い魚
ホシクサは、さまざまな淡水魚との相性がよいといえる水草です。エンゼルフィッシュやスマトラなど、カラフルな魚と同居させると水槽内がにぎやかになります。グッピーなど、水槽の上層部を遊泳する魚との相性も悪くはないでしょう。また、小さめの水槽でも育成が可能なので、アカヒレやネオンテトラ、ピグミーグラミー、メダカなど小型の魚をタンクメイトにするのもおすすめです。草体のサイズにもよりますが、魚たちの隠れ家にもなりますので、混泳の水槽にも導入可能です。
相性の悪い魚は?
ホシクサと相性の悪い魚は、ミドリフグやライオンフィッシュなどの汽水魚、チョウチョウウオやクマノミのような海水魚です。ホシクサは淡水での育成が適していますので、塩分が必要な魚との同居は向いていません。淡水で飼育できる魚であっても、オスカーなど大型の肉食魚との相性は良いとはいえないでしょう。食べ散らかすことが多いため、腐敗菌が発生しやすくなります。また、底砂をほじくる習性のあるコリドラスなどとの同居も控えた方がいいでしょう。
ホシクサを水草として育てる魅力は?
ホシクサは和名では「星草」とも言われ、その名の通り均衡のとれた草体が美しい水草です。華やかな存在感があるため、小型の水槽でもレイアウトのアクセントとして活躍してくれますよ。ぜひ管理のコツを参考にして、ホシクサを育ててみてくださいね。