マツカサウオの飼育方法:飼い方のポイントは?どこで販売されてるの?
マツカサウオは、日本の近海に生息し、パイナップルのような見た目と身体の黄色が美しいところから海外ではパインフィッシュと呼ばれています。マツカサウオと呼ばれるこちらの魚は観賞魚として人気の海水魚ですが、飼育には少しコツがいる経験者向けの魚です。
今回は、マツカサウオの飼育方法や飼い方のポイントなどを紹介していきます。
目次
マツカサウオとはどんな魚?寿命はどのくらい?
マツカサウオは、キンメダイ目マツカサウオ科マツカサウオ属に分類される海水魚です。北海道(ほっかいどう)から南の太平洋(たいへいよう)、琉球(りゅうきゅう)半島をはさんだ海域に生息し、海外では西オーストラリアからインド洋の深めの岩礁地域で確認できます。寿命は20年と長寿で、成長すると20cm前後と比較的小さめの水槽で飼育できます。
マツカサウオの最大の特徴は、その身体の硬さで少しの衝撃では傷つかない頑丈なウロコを持っています。そのため、別名ヨロイウオともよばれているんですよ。
また、マツカサウオは、発光する魚としてしられており下顎部分に発光器がついており、発光バクテリアを共生させることにより発光します。
マツカサウオの飼育は難しい?
マツカサウオを飼育するためにはマツカサウオの固いウロコやするどいヒレに注意して扱う必要があります。身体のとげはとてもするどいため、手などにささり大きなけがにつながる場合がありますので、海水魚経験者向けの魚になります。
マツカサウオを購入するときの選び方は?どこで販売されているの?
マツカサウオはショップや通販などで6,000円前後で販売されています。捕獲する場合は釣りが一般的となります。夜行性のため夜間に捕獲する必要があります。自然界から導入する際にはしっかりとトリートメントを行い、寄生虫などを殺菌した上で水槽に移しましょう。
名前:カツカサウオ
税込価格:5,830円
飼育に適した水槽の大きさは?
マツカサウオは成長しても20cm前後と小ぶりな魚ですが、遊泳面積が広いため、最低でも90cm以上の水槽が必要になります。水槽内にはマツカサウオが休めるようにライブロックなどを設置してあげることによりストレスを軽減させることができます。
また、気性は激しい方ではないので他の魚との混泳も可能ですが、そのためにはさらに大きな水槽が必要になります。マツカサウオ3.4匹に対して120cm以上の水槽が望ましいでしょう。
マツカサウオとの混泳のルールやポイント
混泳に関してはそこまで気を使うことはなく、さまざまな魚と相性を確認しながら混泳させることが可能です。しかし、水槽内では硬い体が他の魚とぶつかり弱ってしまうなどの事故がおこる可能性もあります。体表が弱く傷つきやすい魚との混泳は避けるべきでしょう。同種同士で群れて泳ぐので複数飼育するのも良いです。
マツカサウオの飼育に必要なアイテムは?
水槽以外には下記のような機材を用意しましょう。
水槽設置に必要な機材
- 人工海水の元
- 照明
- ろ過装置
- ヒーター、クーラー・冷却ファン
- 水質調整剤・カルキ抜き
- エアレーション
- 比重計
その他の道具
- 熱帯魚用大型の網
- ピンセット、バケツ
- 掃除グッズ
- 餌
底砂はサンゴ砂など海水魚にあった砂を使用し、アクセサリーを設置しやすいようにあまり底砂は厚くしないようにしてください。
水槽の立ち上げ方
- 水道水にカルキ抜きを入れ、次に人工海水の元を入れて海水を作ります。
- 流木などのアクセサリーを洗います。
- アクセサリーを設置して水を泡立たないように静かに入れていきます。
- 水を入れてろ過装置起動、ヒーターを循環させ4週間〜2ヶ月置きます。
- 酸素が水槽内を循環することにより、バクテリアが発生しフィルターに定着するので水質が安定し水が汚れにくくなります。
- 水槽の立ち上げを完了してから魚を入手して水合わせをしましょう。
水合わせの手順は?水温や水質は?
水温については18~22℃以下に設置します。高温にはとても弱いので、23℃を超えないように注意しましょう。
- 水槽のセットが完了したら、入手してきたマツカサウオを室温に慣れさせ、袋ごと1時間水槽に浮かべて袋と水槽の水温をあわせます。
- 袋の水を3分の1捨て、水槽の水を少量入れて40分程おきます。
- これを2〜3回繰り返して水質をあわせます。その後マツカサウオのみ水槽に移し、袋の水は捨てます。
マツカサウオを環境にならすため、暗めの静かな部屋でトリートメントした後、水合わせをして水槽に移してください。
餌は何を食べる?与える頻度は?
餌は主にエビなどの甲殻類を中心にたべます。オキアミを主食として与えるようにして様子を見ながら人工飼料を与えます。人工飼料は慣れるのにかなりの時間がかかりますので根気のいる作業になります。与える頻度は朝夕2回の給餌が良いでしょう。
水換えの時期は?
下記の手順を参考に汚れた水を交換します。
- バケツで新しい海水を作ります
- 水槽の水を排水します
- 新しい海水を少しずつ追加します
水槽を清潔に保つために水槽内の砂利なども1ヶ月に1回は掃除します。
マツカサウオを飼育する上での注意点
マツカサウオは夜行性のため、夜間活発に活動します。夜間の活動中に飛び出して落下事故を起こさないためにもふたは厳重に閉じておく必要があります。
マツカサウオが餌を食べない原因と対処法は?
最初から人工飼料で給餌をしてしまうと、餌だと認識できなくて拒食になる恐れがあります。マツカサウオの飼育の難点は給餌で基本的には生き餌しか食べないです。人工飼料に慣らすためにはかなりの長期戦を覚悟しなくてはいけません。
オキアミは好物でよく捕食しますが、夜行性のため夜間に給餌してみると良いでしょう。また、水質・水温があっていない場合がありますので、確認して必要があれば水換えやヒーター、ファンなどを用いて温度管理をしてあげます。
マツカサウオを飼育する魅力とは
ヨロイウオやパインフィッシュなど地域によってさまざまな名前が付いているマツカサウオの特徴は鑑賞魚として非常に引き立つ見た目をしていますよね。とげがするどく体が硬く丈夫なのでけがをしないように手指を保護してからマツカサウオを触るようにしましょう。