アヌビアスナナは、大ぶりで新緑の葉が印象的な植物です。アクアリウムレイアウトのポピュラーな水草のひとつとして知られています。見栄えの良さに加え、丈夫で枯れにくく、育てやすいのも人気の理由です。水草の入門種としても有名で、初心者の方にもおすすめの水草ですよ。

今回は、アヌビアスナナの特徴や育て方、植え方や増やし方のコツなどについてご紹介します。

アヌビアスナナとはどんな草？

画像元：チャーム

アヌビアスナナは、サトイモ科に属する水草の一種。アフリカのカメルーンが原産地で、河川などに生育している根茎性の植物です。丈は10cmほどで、丸みを帯びた濃緑の葉をつけるのが特徴的。葉には硬さがあり、長さは4～8cmほど、幅は3～4cmほどですが、大株になると8cm程度にまで成長するといわれています。丈夫なため、水中・水上双方での育成が可能。育て方も容易で、流木などを用いたレイアウトにも導入しやすいため、主にアクアリウム水槽に向いています。

アヌビアスナナは初心者にもおすすめ

アヌビアスナナは、初心者にもおすすめの育てやすい水草です。少ない光量・肥料で育ち、二酸化炭素（CO）を添加せずとも成長してくれます。ただ成長スピードが緩やかで、コケが発生しやすい傾向があります。コケの対策が育成ポイントのひとつといえるでしょう。

アヌビアスナナの植え方や増やし方のコツは？

アヌビアスナナは、主に根茎の株分けによって増やすことができます。

アヌビアスナナの根茎は、底砂に植え込むだけでなく、釣り糸などを用いて流木や岩に固定することも可能です。一か月程度で根付くといわれていますので、アレンジのひとつとしてぜひ試してみてください。成長速度を速くしたい場合は、二酸化炭素（CO2）の添加が有効だといわれています。

アヌビアスナナの選び方は葉の状態に注目

アヌビアスナナを購入する際は、葉の状態に注目して選びましょう。穴がないか、欠けている箇所がないかをチェックします。まれに葉の裏に虫や虫の卵が付着していることがありますので、表面だけでなく裏面の状態もチェックしましょう。また、全体的にクタッとしていない、元気のある草体を選ぶことも重要です。

名前：アヌビアスナナ

税込価格：2,484円

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アヌビアスナナに適した水温や水質は？

アヌビアスナナに適した水温は22度～30度、水質は弱酸性～弱アルカリ性の中硬水が適しているといわれています。頑丈で環境適応能力にたけているため、水質についてはあまり神経質になる必要はないといわれています。

アヌビアスナナの水質浄化効果は？

アヌビアスナナは丈夫でボリュームもありますが、成長が遅いため、水質浄化効果にはあまり期待できないかもしれません。水草の水質浄化力については、成長スピードの速い水草の方が水槽内の余分な栄養分を吸収しやすいといわれています。水質浄化効果を高めたい場合は、アヌビアスナナのほかに、成長速度が速い水草を一緒に育てることをおすすめします。

アヌビアスナナが枯れたり溶ける場合に考えられる原因と対処法

アヌビアスナナは枯れにくい水草だといわれていますが、成長が遅いためコケが付きやすく、特に黒ひげ苔が付きやすい一面があります。黒ひげ苔は水槽内の余分なリン酸が原因で発生しますので、日頃からフィルターを掃除し、リン酸の濃度が上がらないように管理しましょう。木酢液を塗布する対処法も有効です。アヌビアスナナは葉が堅いので、筆などを使って直接塗布することが可能です。軽く塗布し、すすいで水槽に戻しましょう。木酢液が付いている時間が長いと枯れてしまうので、塗布する時間に注意してください。

アヌビアスナナと相性のよい魚、悪い魚は？

相性の良い魚

アヌビアスナナは、さまざまな淡水魚と同居させることができます。葉が丈夫で堅いため、金魚など水草を食べてしまう魚と一緒にしても差し支えありません。グッピーとの相性も良いといわれています。葉に丸みがあり葉先もとがっていないため、尾ビレが引っかかりにくいというメリットがあるためです。また、葉が大ぶりでボリュームがあるので隠れ家としての効果も高く、混泳にも適しています。コケ対策に、ヤマトヌマエビやオトシンクルスなどを同居させるのもいいでしょう。

相性の悪い魚

アヌビアスナナは、ベタとの相性があまり良くないといわれています。アヌビアスナナの堅い葉がベタの繊細なヒレを傷つけてしまう恐れがあるため、同居には向いていないようです。コリドラスなど砂に潜る性質を持った魚にも注意する必要があります。タンクメイトにしたい場合は、別に砂場を作ってあげましょう。また、肉食で食べ残しが多く、ベアタンク向きといわれているアロワナやディスカスなど大型魚との相性も良いとはいえないでしょう。

アヌビアスナナの魅力とは

アヌビアスナナは一株でも存在感があり、水槽の良いアクセントになってくれます。流木や岩に根付かせるなど、配置にバリエーションがあるのも魅力のひとつ。育て方のコツを参考にして、アクアリウムレイアウトを充実させてくださいね。