ポリプテルスの水槽レイアウト方法:必要な道具は?手順は?
ポリプテルスは古代魚の仲間で、魚というよりは恐竜や爬虫類に似ているのが特徴の淡水魚です。ポリプテルスは自宅で飼育することも可能ですが、特有の習性を持つため水槽のレイアウトに注意して管理する必要があります。
今回は、ポリプテルスの生態やおすすめの水槽レイアウト、レイアウト手順や注意点などについてご紹介します。
目次
ポリプテルスとは?生態は?
ポリプテルスとは、ポリプテルス目ポリプテルス科に分類される淡水魚のことで、スーダンやセネガルなどに生息しています。エラ呼吸と空気呼吸が可能など、魚類と爬虫類の特徴を両方持ち合せているため、魚類が両生類に進化する境目の生き物ともいわれています。主な生息地は川や湖などで、夜になると活動する習性を持っています。肉食のため、エビなどの甲殻類や小魚などを好んで餌にします。寿命が長く、10年以上は生きるといわれています。また、小型のタイプや大型に成長するタイプなど、様々な種類があるのもポリプテルスの特徴です。
ポリプテルスの水槽レイアウトは初心者でもできる?
ポリプテルスの水槽レイアウトは、コツさえ掴めば難易度はそれほど高くないといえます。ポリプテルス特有の習性などを考慮して、水槽の大きさやフィルターなどの機材、レイアウトのアクセサリーなどを選びましょう。
ポリプテルスの水槽レイアウトに適した水槽の大きさは?
ポリプテルスの水槽レイアウトに適した水槽は、種類によって異なります。ポリプテルス・セネガルスやポリプテルス・パルマスなど小型の品種は、幼い間は60cm水槽でも飼育が可能ですが、成長すると大きくなりますので90cm水槽で飼育するのが望ましいです。一方、ポリプテルス・エンドリケリーやポリプテルス・ラプラディなど大型の品種は、60cm、70cmほどに成長するため120cm以上の水槽で飼育するのが適しているようです。大きめの水槽の方が水質が安定しやすいため、種類を問わず余裕のあるスペースを確保して飼育することをおすすめします。
ポリプテルスの水槽レイアウトに必要な道具は?
ポリプテルスの水槽をレイアウトするためには、次のアイテムを準備しましょう。
- 水槽
- 水槽フタ
- フィルター
- ろ材
- ヒーター
- ヒーターカバー
- エアレーション
- 底砂
- 塩ビパイプ
- 流木
- 水草
ポリプテルスに適した水槽内の配色は?
ポリプテルスは、体色が薄くなる「色飛び」が起こりやすい魚として知られています。特に、ベアタンクで飼育した場合は水槽のガラス面が光に反射して水槽内が白くなるため、色飛びが起こりやすくなるといわれています。このため、ポリプテルスを飼育する際は水槽内をできるだけ暗い配色にする方が望ましいようです。ベアタンクで飼育したい場合は底板を黒くしたり、底砂を使用したりする場合は黒に近いものをレイアウトして色飛びを防ぎましょう。
ポリプテルスにおすすめの砂底は?
ポリプテルスの飼育には、黒に近い色で丸みのある底砂をおすすめします。ポリプテルスは色飛びする傾向がありますので、水槽内が明るくなり過ぎないように暗めの色の底砂を選びましょう。暗い配色の底砂は、ポリプテルスを落ち着かせるためにも効果的といわれています。ポリプテルスのなかには底砂を掘る種類もいるため、角のない丸みを持った底砂を選ぶことも重要です。また、排せつ物などが蓄積しやすくなるため、目の細かい底砂は避けましょう。大磯が入手しやすく安価でおすすめですが、ガーネットサンドなどを用いる方法もあります。
ポリプテルスにおすすめの水槽レイアウトは?
ポリプテルスにおすすめの水槽レイアウト
1.底砂を入れる
ポリプテルスはベアタンクでも飼育できますが、底砂を入れることでポリプテルスが落ち着きやすい環境になるといわれています。
2.隠れ家を設置する
ポリプテルスは、日中は物陰に潜んでいることが多いため、隠れ家になるような流木や塩ビパイプなどを設置しましょう。
3.活着する水草を導入する
ポリプテルスは底砂に潜る習性があるため、水草を植えても抜けてしまうことがあります。水草を入れたい場合は、流木に活着するウィローモスなどをレイアウトしましょう。
レイアウトを行う手順
- 水槽を設置します。
- 底砂を敷きます(大磯やガーネットサンドがおすすめです)。
- 流木や塩ビパイプなど、隠れ家になるものをレイアウトします。前景に設置すると観察しやすいですよ。
- レイアウトが終わったら、フィルターなどの機材を設置し、カルキ抜きした水を注ぎます。
- 水温や水質を調整します。ポリプテルスは低温を苦手とするため、ヒーターを使用して水温を25度~28度程度に保ちましょう。ヒーターには、火傷を防ぐためにヒーターカバーを付けることをおすすめします。
ポリプテルスの水槽レイアウトを行う上での注意点は?
底砂を用いたレイアウトの場合、ポリプテルスを落ち着かせる効果はありますが、ベアタンクに比べると餌の食べ残しや排せつ物などが蓄積しやすいため、飼育水が汚れやすくなります。水質の悪化を防ぐためにも、定期的に水換えや掃除を行うよう習慣づけましょう。また、隠れ家になるアイテムにも注意が必要です。特に、切りっぱなしの塩ビパイプや角のある流木などはポリプテルスの体表を傷つける恐れがありますので、事前に確認してレイアウトすることが重要です。
まとめ
ポリプテルスは比較的入手しやすく、愛嬌もあるため初心者の方にもおすすめの熱帯魚です。寿命も長いので長期の飼育にも向いていますよ。ここでご紹介した内容を参考にして、ポリプテルスが落ち着いて住める環境を用意してあげてくださいね。