うなぎの水槽レイアウト方法は?安らげる環境の作り方は?
うなぎは食用や落語の題材に使用されるなど、古くから日本文化になじみのある魚です。観賞魚としても人気で、自宅で飼育することも可能ですが、うなぎ特有の習性があるため水槽のレイアウトに注意する必要があります。
今回は、うなぎの生態やおすすめの水槽レイアウト、レイアウトに必要なアイテムや手順などについてご紹介します。
目次
うなぎとは?生態は?
うなぎとは、ウナギ科ウナギ属に分類される魚の総称のこと。東太平洋(たいへいよう)と南大西洋(たいせいよう)を除いた熱帯・温帯地域に分布し、日本ではニホンウナギ・オオウナギ・ニューギニアウナギの3種が生息しているといわれています。ぬめりのある筒形の体が特徴で、うろこがなく、蛇のように体をくねらせて動きます。体長1m前後にまで成長することが多いですが、種類によっては2m近くに達する品種もあります。長生きする傾向があり、寿命は10年以上といわれています。主な生活エリアは池や川などの淡水域ですが、汽水域に生息することもああります。また、夜行性のため夜間に活動する習性を持っています。
うなぎの水槽レイアウトは初心者でもできる?
うなぎ水槽のレイアウトの難易度はそれほど高くなく、初心者の方でも作成が可能です。うなぎには他の淡水魚とは異なる習性がありますので、うなぎの特性に合った底砂や隠れ家などを用意してレイアウトを行いましょう。
うなぎの水槽レイアウトに適した水槽の大きさは?
うなぎの水槽レイアウトに適しているのは90cm以上の水槽です。うなぎは1m程度にまで成長するため、スペースに余裕のある水槽を準備しましょう。大きめの水槽の方が水質も安定しやすく、うなぎを複数飼育する場合にも小競り合いが起こりにくくなるといわれています。また、うなぎには脱走する習性がありますのでフタつきの水槽を用意しましょう。わずかな隙間でも飛び出しますので、できればフィルターも内部式を使用し、常にフタをしておくことをおすすめします。
うなぎのレイアウトに必要なアイテムは?
うなぎの水槽レイアウトには、次のようなアイテムを準備しましょう。
- 水槽
- 水槽フタ
- フィルター
- ヒーター
- エアレーション
- 底砂
- 塩ビパイプ、土管、岩
- 水草
うなぎに適した水槽内の配色は?
うなぎは光を苦手とするため照明を設置する必要がなく、水槽内も明るすぎない配色にすることが望ましいといえます。底砂や隠れ家になるパイプなどについても、極端に暗くする必要はありませんが、ベーシックカラーの落ち着いた色合いのものをレイアウトしましょう。飼育水に墨汁などを入れて濁らせることもありますが、観察しにくくなるためあまりおすすめはできません。また、日当たりについても注意が必要で、直射日光が当たる場所で飼育する場合はスダレやゴザなどで日よけを作ってあげましょう。
うなぎにおすすめの底砂は?
うなぎを飼育する水槽の底砂には、砂利がおすすめです。うなぎは砂に潜ったり隠れたりする習性がありますので、できるだけ細かい砂利を用意しましょう。一般的には大磯(おおいそ)砂を使用することが多いですが、サンゴ砂を使用する方法もあります。なお、砂利にはうなぎの排せつ物や餌の食べ残しなどが蓄積しやすいため、プロホースなどを使用して定期的に掃除するよう習慣づけましょう。
うなぎにおすすめの水槽レイアウトは?
1.底砂を敷く
うなぎは砂利に潜ることが多いため、底床に細かい砂利をレイアウトすることをおすすめします。また、砂利のある環境の方がストレスをためにくいともいわれています。
2.隠れ家を設置する
うなぎは隠れる物がない環境で生活すると神経質になり、拒食などを引き起こすことがありますので、土管や塩ビパイプなど隠れ家になるものを設置しましょう。うなぎの体がすっぽり入る大きさのものを選ぶことがポイントです。
3.水草をレイアウトする
水草はうなぎの飼育には必要ないといわれていますが、隠れ家として役立ちますのでレイアウトすることも可能です。うなぎは砂に潜る習性があるため、底砂に植えるタイプの水草ではなく、マツモなど水面に浮かぶタイプの水草をおすすめします。
- 水槽を設置します。
- 底砂を敷きます(大磯砂やサンゴ砂などがおすすめです)。
- 塩ビパイプや土管など、隠れ家になるものをレイアウトします。
- レイアウトが終わったら、フィルターなどの機材を設置し、カルキ抜きした水を注ぎます。脱走を防ぐため、水深を浅くすることが重要です。
- 水温や水質を調整します。うなぎに適した水温は24度~25度で、高温に弱い面がありますので30度以下の水温を保って管理しましょう。
うなぎの水槽レイアウトを行う上での注意点は?
うなぎは様々な場所に隠れることを好むため、塩ビパイプなどの隠れ家は飼育するうなぎの数よりも多く設置することをおすすめします。また、切りっぱなしの塩ビパイプはうなぎの体表を傷つける恐れがありますので、レイアウト前に確認しておきましょう。なお、隠れ家になるアイテムはうなぎの全身が入る大きさのものが望ましいため、飼育しているうなぎの成長に合わせてサイズアップさせることも重要です。
まとめ
うなぎには人懐っこい面があり、飼い主の顔を覚えるなどかわいらしい魅力のある魚です。水槽のレイアウトにはコツが必要ですが、飼い慣れると長期の飼育も可能ですよ。ここでご紹介した内容を参考にして、うなぎが安らげる環境を準備してくださいね。