電気ウナギ(デンキウナギ)の飼育方法:生息地は?通販で買える?値段は?
水族館などの特別展示などでよく見かける電気ウナギは怪魚と呼ばれている不思議な魚です。その名前の通り、身体から電気を発して獲物を感電させ攻撃し捕食します。体長も大型に成長することから一般家庭での飼育は上級者向けの魚になります。
今回は、電気ウナギの飼育方法や生息地や寿命などの特徴についてご紹介していきます。
目次
電気ウナギはどんな魚?生息地は?
電気ウナギは電気ウナギ目ギュムノートゥス科電気ウナギ属に分類される淡水魚です。分布はアマゾン川やオリノコ川に生息しており成長すると全長2.5メートルにまでなります。飼育下では1メートル前後にとどまることが多く、寿命は20年前後です。
夜行性の肉食魚で、筋肉の細胞が発電機関として進化しており、身体から発電することにより獲物を感電させ捕食します。
電気ウナギの飼育は難しい?
身体から電気を発することや大型に成長する点など飼育には注意が必要で上級者向けの観賞魚になります。電気ウナギ自体は丈夫で、水質が悪化しても肺呼吸釜できるため飼育環境が整えば長期の飼育は可能になります。
電気ウナギと混泳はできる?
電気ウナギは基本単独で飼育する魚になります。他種は感電して捕食されてしまいますので、混泳は不可能になります。同種同士だったとしても限られたスペースの水槽に囲うと、それぞれの身体から発せられる電流が刺激がストレスとなって暴れてしまい飛び出し事故につながる場合があります。
電気ウナギは通販で買える?値段は?
電気ウナギを取り扱っているショップは少ないですが、ワイルド種(※1)に強い専門店などには定期的に降ろされていますので、30cm前後の幼体を購入することが可能です。輸入されたワイルド種はストレスから弱っている場合もありますので、元気な個体を購入しましょう。価格は数万円~になります。
名前:電気ウナギ
税込価格:16,200円
電気ウナギに適した水槽の大きさは?
電気ウナギの飼育には120cm以上の水槽が必要になります。幼体のうちは小さな水槽でも問題ありませんが、成長に合わせて水槽をサイズアップしていきましょう。また、アクリル製の水槽だと電気ウナギが発する電気により、劣化が早くなるのでガラス製の分厚い水槽を用意するようにしましょう。水槽のフタを閉めておかないと飛び出し事故につながりますので、重さがしっかりしたフタを使用しましょう。
電気ウナギの飼育に必要な道具は?
水槽以外には下記のような機材を用意しましょう。
水槽設置に必要な機材
- 照明器具
- ろ過装置
- ヒーター等
- 水質調整剤・カルキ抜き
- エアレーション
- 頑丈なガラスブタ
- 温度計
その他の道具
- 魚用の大型の網
- ピンセット、バケツ
- 掃除グッズ
- 餌
砂底は敷かずにベアタンクで飼育するのが良いでしょう。水を汚しやすいので、注意が必要です。
電気ウナギの飼育!水槽の立ち上げ方
- 水道水にカルキ抜きを入れ、透明になるまで待ちます。
- 水が泡立たないように静かに入れていきます。水が泡立ってしまうと水中内の汚れが舞ってしまいなかなか水質が安定しないのでやめましょう。
- ろ過装置起動、ヒーターをつけて水を循環させ、水槽内の水に酸素を含ませます。その状態で2日程おきましょう。
- 酸素が水槽内を循環することにより、バクテリアが発生しフィルターに定着したら水質が安定するので水槽の立ち上げが完了です。
水槽の立ち上げを完了してから電気ウナギ入手して水合わせをしましょう。
水合わせの手順は?電気ウナギに適した水温・水質は?
電気ウナギに適した水温は25℃~27℃です。水質は中性に保つようにしましょう。ph7.5前後にすると適応しやすいです。幼魚がある程度の大きさに成長するまでは、水温は高めに設定するのが望ましいです。
- 水槽のセットが完了したら入手してきた電気ウナギを袋ごと1時間水槽に浮かべて袋と水槽の水温をあわせます。
- 袋の水を3分の1捨て、水槽の水を少量入れて40分程おきます。
- これを2~3回繰り返して水質をあわせます。その後電気ウナギを水槽に移し、袋の水は捨てます。
電気ウナギの餌は?1日に与える量や頻度は?
餌は食欲旺盛なのでよく食べますが、基本的には生き餌での飼育になります。小魚や赤虫、甲殻類を中心に与えましょう。1日2回2~3分で食べきれる量を成長サイズに合わせて数匹ずつ与えましょう。
水換えの時期は?
7日に1回を目安に下記の手順を参考に汚れた水を交換します。
- カルキ抜きした新しい水を用意します。
- 水槽の3分の1を排水します。
- 排水した分、新しい水を足して水換えが完了です。
月に1回は水槽もスポンジで掃除するようにして、滑りを取り除いてください。電気ウナギの電気により死亡することはありませんが、感電すると激痛を伴いますので水換えの際には放電させてから取り扱いましょう。
電気ウナギの気をつけるべき病気は?注意点は?
電気ウナギは30cm以上に成長してくると丈夫になり、めったに病気になりませんが、幼体のうちは白点病などにかかりやすいので導入の際にはゆっくり時間をかけてトリートメントを行います。また、筒状の隠れ家や水草などを設置するようにして電気ウナギが休める場所を作ります。
電気ウナギは常に放電しているわけではなく、威嚇(いかく)や捕食の際に放電します。基本は底でじっとしていることが多いので落ち着ける環境を作ってあげましょう。
また、水換えの際などはゴム手袋などを着用して感電しないようにしてください。
電気ウナギが餌を食べない原因は?対策法は?
餌は基本的に生きたものしか食べませんので口のサイズに合わせて餌を選びましょう。幼体のうちはアカヒレやメダカなどを与えると好んで食べます。夜行性の魚になりますので、給餌は夕方~夜間の寝る前などに行うと活発に食べてくれます。さらに部屋が明るいと動きが鈍く餌を食べないことがありますので、部屋の照明は暗めに設定して日陰で飼育することが望ましいです。食べ切れる量の生き餌を与えるようにしにして、残した餌は別の水槽に移しておきましょう。
電気ウナギの魅力とは
電気ウナギは赤みを帯びた身体も特徴的で、他の魚にはない電気を発するという特徴を持っています。怪魚と言われる独特な雰囲気が魅力的な魚です。ぜひ飼育を検討していただければ幸いです。
野生の個体。対義語のブリード種は人工的に作られたものを指す。