エンゼルフィッシュの水槽レイアウト方法
エンゼルフィッシュは、平たいボディと長いヒレが印象的な熱帯魚で、アクアリウムでも特に人気のある観賞魚です。ゆったりと泳ぐ姿はとても優雅ですが、その独特のボディゆえに水槽のレイアウトには少々工夫が必要です。
今回は、エンゼルフィッシュの生体や水槽レイアウトに必要なアイテム、おすすめのレイアウトなどについてご紹介します。
目次
エンゼルフィッシュとは?生態は?
エンゼルフィッシュとは、スズキ目ベラ亜目シクリッド科に属する魚の一種で、アマゾン川水系を原産とする淡水魚です。ボディが平らでヒレが長く、ひし形のようなプロポーションをしているのが特徴で、ゆっくり泳ぐ姿が天使を思わせることからエンゼルフィッシュと呼ばれるようになりました。体長は最大で12cm~15cmほどに成長し、寿命は5年~8年ほどといわれています。また、エンゼルフィッシュは種類が豊富で、野生種から改良品種に至るまで幅広い人気があります。
エンゼルフィッシュの水槽レイアウトは初心者でもできる?難易度は?
エンゼルフィッシュの水槽レイアウトはそれほど難しくないといえます。水槽の大きさや導入する水草など、注意する点はいくつかありますが、コツをつかめば初心者の方でもレイアウトは可能です。
エンゼルフィッシュの水槽レイアウトに適した水槽の大きさは?
エンゼルフィッシュの水槽レイアウトに適しているのは、60cm以上のサイズの水槽です。エンゼルフィッシュは、幼魚の場合は2cmほどと小型のため45cm水槽でも飼育が可能ですが、成長すると10cm以上の大きさになることが多く、居住スペースが窮屈になる恐れがありますので余裕あるサイズの水槽をおすすめします。大きめの水槽の方が水温や水質が安定しやすく、比較的管理しやすいというメリットもあります。また、狭い環境ではヒレがきれいに伸びないともいわれているため、スペースに余裕のある水槽で育成しましょう。
エンゼルフィッシュのレイアウトに必要なアイテムは?
エンゼルフィッシュの水槽レイアウトには、次のようなアイテムを準備しましょう。
- 水槽
- 水槽フタ
- 照明
- フィルター
- ヒーター
- エアレーション
- 底砂
- 流木
- 水草、流木
エンゼルフィッシュに適した水槽内の配色は?
エンゼルフィッシュに適した水槽内の配色は、明るすぎず暗すぎない色合いが望ましいといえます。レイアウトやエンゼルフィッシュの見栄えをよくするためには明るい照明が適していますが、光量が強すぎると水温が上昇する原因になります。水温の変化はエンゼルフィッシュのストレスにもなりやすいため、使用するライトや光量にも注意しましょう。照明にはいくつか種類がありますが、LEDライトが比較的熱を発しにくく、寿命も長いためおすすめです。
エンゼルフィッシュにおすすめの砂底は?
エンゼルフィッシュの水槽におすすめの底砂は、大磯(おおいそ)砂と人工砂です。大磯砂は自然界で採取された砂利のことで、最もポピュラーな底砂としても有名です。流通数も多いため入手しやすく、水槽内を自然の景観に近づけてくれます。一方、人工砂は文字通り人工的に作られた砂利のことで、色などにバリエーションがあるのが特徴です。人工砂にはセラミックタイプとソイルタイプがありますが、エンゼルフィッシュに適しているのはセラミックタイプといわれています。なお、海水魚に使用されるサンゴ砂はエンゼルフィッシュには適していませんので導入を控えましょう。
エンゼルフィッシュにおすすめの水槽レイアウト方法は?手順は?
1.水草をレイアウトする
エンゼルフィッシュは水草などの陰にとどまる傾向がありますので、水草をレイアウトすることをおすすめします。エンゼルフィッシュと相性が良いのは、アマゾンソードやエキルドルスなどといわれています。
2.流木を配置する
流木はエンゼルフィッシュの隠れ家として役立ちます。また、より自然な環境を再現できるというメリットもあります。角のある流木を設置するとエンゼルフィッシュの体表を傷つける恐れがありますので、レイアウトする流木の形状に注意しましょう。
3.その他のレイアウトグッズを利用する
エンゼルフィッシュの水槽には、水草や流木以外のアイテムを導入することも可能です。水中ハウスや水車など、気に入ったアクセサリー類をレイアウトしてみましょう。
- 水槽を設置します。
- 底砂を敷きます(大磯砂やセラミックタイプの人工砂利がおすすめです)。
- 水草や流木などをレイアウトします。
- レイアウトが終わったら、フィルターなどの機材を設置し、カルキ抜きした水を注ぎます。
- 水温や水質を調整します。エンゼルフィッシュに適した水温は22度~35度といわれていますが、ヒーターなどを利用して27度前後にキープするのが望ましいです。
エンゼルフィッシュの水槽レイアウトを行う上での注意点は?
エンゼルフィッシュの水槽に流木を使用する際は、レイアウトをする前に必ずあく抜きを行ってください。流木には生体に有害な物質が含まれていることが多いため、煮沸して取り除く必要があります。鍋などに流木と水を入れ、沸騰させて1時間ほど煮詰めましょう。大磯砂も汚れていることが多いため、レイアウトする前に水で洗浄します。また、流木を複雑に設置するとエンゼルフィッシュが木の間に挟まることがありますので、注意してレイアウトしましょう。
まとめ
エンゼルフィッシュは存在感のある華やかな熱帯魚です。水槽レイアウトにはコツや注意が必要ですが、住みやすい環境を用意して末永く育成しましょう。ここでご紹介した内容を参考にして、エンゼルフィッシュが落ち着ける空間を作ってくださいね。