クサガメに適した水槽のレイアウトは?必要なアイテムは?
クサガメは日本にも生息する水生のカメで、ペットとしても人気があります。水中で過ごすことも多いですが、日中は陸上で日光浴を行うため、飼育する水槽には水陸両方のレイアウトを作成する必要があります。
今回は、クサガメの生態やおすすめの水槽レイアウト、レイアウトに必要なアイテムや注意点などについてご紹介します。
目次
クサガメとは?生態は?
クサガメは爬虫綱カメ目イシガメ科に属する水生カメの一種で、子亀はゼニガメと呼ばれています。日本にも生息していますが、原産地は中国(ちゅうごく)や韓国(かんこく)である可能性が高いといわれています。頭部が大きく、暗褐色や濃灰褐色のベースカラーに薄黄緑色や黄色の斑紋・斑点がランダムに入っているのが特徴的です。成長すると全身が黒っぽく変化し、オスの場合は斑紋などもなくなっていきます。水田や池・流れの穏やかな河川などで生活していますが、陸地で日光浴を行う習性があります。大きさは最大20cmほどに成長し、メスの方が大型になります。寿命は30年程度ですが、80年ほど生きた例もあるようです。
クサガメの水槽レイアウトは初心者でもできる?難易度は?
クサガメはカメの中では飼育が容易だといわれています。水中を泳ぐ習性と陸地で日光浴する習慣があるため、水場と陸地両方の環境を整えることが必要ですが、コツを覚えれば初心者の方でもレイアウトは可能です。
クサガメの水槽レイアウトに適した水槽の大きさは?
クサガメ用の水槽は、飼育する個体の成長過程で使い分けることをおすすめします。幼体の場合は5cm程度しかないため、小型水槽やプラスチックケースなどを使用します。成長すると20cmほどの大きさになりますので、60cm以上の水槽が適しています。最初から大きめの水槽で飼育することも可能ですが、子亀が溺死する恐れがあるため注意が必要です。また、水槽が大きいと水換えの手間もかかりますので、成長段階に合わせてサイズアップさせる方がいいでしょう。
クサガメの水槽レイアウトに必要なアイテムは?
クサガメの水槽レイアウトには、次のようなアイテムを用意しましょう。
- 水槽
- 爬虫類専用ライト
- ヒーター
- ヒーターカバー
- 大きな石、レンガ、カメの浮島(うきじま)など(日光浴をする陸場)
- 底砂
- 隠れ家
- 水草
クサガメに適した水槽内の配色は?
クサガメの水槽レイアウトの配色については、特にルールはありません。色飛びなどの心配もありませんのでお好みの配色でレイアウトして差し支えないですが、どちらかというと自然の環境に近い色合いの方がクサガメが落ち着きやすくなるといわれています。底砂や水草などを使用して、クサガメが過ごしやすい飼育環境をレイアウトしましょう。
クサガメにおすすめの砂底は?
クサガメはベアタンクでも飼育は可能ですが、底砂を敷いた方が歩きやすくなります。手足の爪が底砂によって削れるため、爪の伸び過ぎ対策にも効果的といわれています。また、水槽内を自然の環境に近づけてくれるため、クサガメのストレス軽減にも役立ちます。底砂にはいくつか種類がありますが、ゼオライトなどが含まれている市販のカメ用の底砂がおすすめです。底砂は餌の食べ残しや排せつ物などが蓄積しやすいため、小まめに水換えを行って水槽内を清潔に保つよう習慣づけましょう。
クサガメの水槽レイアウト3つのポイント
1.日光浴ができる場所(ホットスポット)をつくる
クサガメは、甲羅を乾かす、カルシウムなどの吸収を促進するために日光浴を行います。岩やレンガ・カメの浮島などをレイアウトして、日光浴を行える場所(ホットスポット)を作りましょう。
2.日光浴用の専用ライトを用意する
クサガメを室内で飼う場合や直接日光浴させることが難しい場合は、バスキングライトと呼ばれる爬虫類専門のライトを太陽光の代わりに使用しましょう。
3.隠れ家を設置する
クサガメは新しい環境に慣れるまでストレスを感じることが多いため、タートルハットなどの隠れ家を設置して落ち着ける場所を整えましょう。日光が強すぎる場合の日よけにもなります。
レイアウトを行う手順
- 水槽を設置します。
- 底砂を敷きます(カメ用の砂利がおすすめです)。
- 岩やカメの浮島など、日光浴ができる場所をレイアウトします。
- レイアウトが終わったら、照明やヒーターなどの機材を設置し、カルキ抜きした水を注ぎます。
- 水温を調整します。クサガメは水温が低すぎると活発に活動できなくなるため、ヒーターを使用して水温を25度程度に保ちます。ヒーターにはカバーを付け、やけどなどの事故を防ぎましょう。
クサガメの水槽レイアウトを行う上での注意点は?
クサガメの水槽に設置する隠れ家について、隠れ家をレイアウトすることでクサガメが落ち着ける環境にはなりますが、その反面、隠れ家に入ることを好み、人に慣れにくくなるという傾向もあります。隠れ家を置かない方が人を身近に感じ、懐きやすくやすくなるという見解もありますので、隠れ家をレイアウトする場合はこの性質を留意しておくといいかもしれません。また、水草をレイアウトすることも可能ですが、食べてしまうこともありますので導入する水草の種類に注意しましょう。捕食されにくい水草としてはマツモがおすすめです。
まとめ
クサガメは、飼い慣れると犬のように飼い主に懐く一面があるといわれています。水槽のレイアウトには少々手間がかかりますが、ここでご紹介した内容を参考にしてクサガメが長生きしやすい環境を整えてあげてくださいね。