ミドリフグの飼育方法:飼い方のコツは?混泳はできる?寿命は?
ミドリフグは見た目が丸く独特の模様が特徴的で、仲間同士で固まって水槽を漂っている姿がとてもかわいいアクアリウムでも人気があるお魚です。最近では愛くるしい見た目からぬいぐるみにもなっていることもあり、アクアリストではない人でも、一度は見たことがあるのではないでしょうか?
今回は、そんな癒し系のお魚、ミドリフグの飼育のコツや特徴をご紹介していきます。
目次
ミドリフグとは?寿命はどのくらい?
ミドリフグはフグ目フグ科ディコトミクテレ属に属する熱帯魚です。インドやタイなど東南アジアを中心に広く生息しています。汽水下でも生存することができます。柔らかそうな見た目とは違い、性格は凶暴な一面もあります。体長は10~15cm、寿命は5~10年と飼育状況によってかなり変わってきます。
ミドリフグの飼育は難しい?
ミドリフグの飼育管理はどこまで難しくありませんので汽水を作ることができれば初心者の人にもおすすめできる魚ですよ。ただし、水流にはあまり強くないので、フィルターの水流などが強くなりすぎないような配慮が必要です。
ミドリフグは淡水魚?海水魚?
淡水でも海水でも飼育は可能ですが、長い期間淡水で飼育するとミドリフグが弱っていき、また、海水で飼育すると成長が遅くなるため、汽水での飼育をおすすめしています。汽水下であれば、病気や水質の悪化にも比較的強いので飼育がしやすいですよ。
ミドリフグと混泳はできる?
ミドリフグは気性が荒いので混泳にはあまり向いていません。他の熱帯魚を一緒に入れると、尾びれがボロボロになってしまったり、小さい魚であれば食べられたりしてしまうこともあります。ミドリフグ同士であれば混泳は可能ですが、複数で飼育する場合は3匹以上がおすすめです。2匹だと縄張り争いでけんかをすることがあります。
ミドリフグはどこで入手できるの?購入するときの選び方は?
ミドリフグはショップや通販で入手することができます。価格は2.000円前後が相場です。選び方のポイントは他の個体に比べて、小さいものややせ細っている個体は避けましょう。次に、ひれや体の表面を見て傷がないかチェックしてください。傷がついている個体は、ミドリフグ同士のつつき合いや、争いで弱っている可能性があります。
名前:ミドリフグ
税込価格:1,400円
ミドリフグに適した水槽の大きさは?
ミドリフグを単独で飼育する場合は、体長が10~15cmにしかならないので45cm水槽であれば余裕をもって飼育できます。複数で飼育する場合は、縄張り範囲が重ならないように60cm以上の大きめの水槽を用意すると良いでしょう。
ミドリフグの飼育に必要なアイテムは?
水槽以外でミドリフグを飼育するために必要なものを紹介します。
1.水槽の外に設置する設備
- 水槽設備・・・水槽台、水槽マット
- ろ過装置・・・フィルター・ろ材
- 水温調節・・・クーラーや冷却ファン、ヒーター
- 水質調整・・・水質調整剤(カルキ抜き)
- そのほか・・・照明
2.水槽内に設置するもの
- 水草・・・汽水で飼育することになるので、水草は枯れてしまったり成長しないかったりすることが多いです。ウィローモスやマングローブなど、塩分にある程度耐性のある品種を選びましょう
- オブジェ・・・ミドリフグは隠れ家を必要とするようで、ヒーターの下に隠れることも多いようです。隠れ家やレイアウトとしてオブジェなどを設置しましょう。
- サンゴ砂・・・ミドリフグは弱アルカリ性の水質を好みますので、水質をアルカリ性に傾ける効果があるサンゴ砂がおすすめです。
3.その他飼育に必要なもの
- 餌・・・アカムシなどの生き餌、人工飼料もうまく餌付けができれば食べます
- 掃除や水換えグッズ・・・バケツ、プロホース、メラミンスポンジ
- 水温計
- 比重計
- 海水の素
汽水の作り方と水槽の立ち上げ方
ミドリフグは汽水下の飼育をおすすめします。自然下では成魚になると海に生息することが多くなるので、成長に合わせて塩分濃度を変えましょう。塩分濃度の目安は幼魚が海水の25%、成魚は海水濃度の50%以上が適しています。今回は汽水水槽での水槽立ち上げを紹介します。
汽水の作り方
今回はインスタントオーシャンプレミアムという海水の素(水10Lに対して330g必要)を例に解説します。
- 水道水にカルキ抜きをいれます
- 幼魚の場合は10Lに対して82g、成魚の場合は10Lに対して165gの海水の素を溶かします
- 海水の素が溶け切ったら比重計で測定します。幼魚であれば1.005~1.006、成魚であれば1.010~1.012になります。計測値が違う場合は調整してください
※アクアリウムショップで飼われていた水槽の塩分濃度が分かる場合は、当面は環境をショップに合わせた方が無難です。
水槽の立ち上げ方
- 水槽を購入したら洗剤を使用しないで洗浄する
- 水槽を水槽台に置き、フィルターをセットする
- 底砂を敷き、オブジェをセットしたらAで作った汽水を水槽に入れます
- 10日間ほどフィルターを回せば水槽が立ちあがります
水合わせの手順は?ミドリフグに適した水温や水質は?
ミドリフグに適した水温は24~28℃です。水質はアルカリ性でpHは8.0に設定します。
- 購入した袋のまま水槽に30分から1時間程度浮かべる
- 袋を開け、水槽の水を1/3程度いれて、1~2時間待つ
- 2を4~5回繰り返す
- ミドリフグを水槽に移動させる
ミドリフグの餌は?一日に与える量や頻度は?
ミドリフグはアカムシなどの生き餌のほか、人工飼料も食べます。『ミドリフグのごちそうエビ』という商品もありますので試してみても良いでしょう。
ミドリフグが餌を食べない場合はどうする?
ミドリフグは拒食することは珍しくなく、明確な原因や解決方法は決まっていません。ミドリフグを飼育されている方の中には、ストレスを与えないように、餌を水槽に入れたら部屋を出ていくなどの対応をしたら食べてくれたという方もいます。
水換えの時期と方法は?
10日に1回、全体の1/3を目安に水換えしましょう。新しい水と水槽の中の水の比重をできるかぎり同じにしておいてください。
ミドリフグを飼育する上での注意点は?どんな病気にかかる?
ミドリフグの飼育で気を付けなければならないのは、水換えや購入時の水質の変化です。ペーハーショックなどで死んでしまう場合があります。また、ミドリフグは体の表面にぽつぽつと白い斑点ができる白点病にかかりやすいので温度変化には注意してください。
ミドリフグを飼育する魅力とは
ミドリフグは汽水での飼育ということもあり多少難しい面もありますが、人懐っこく見た目もかわいいので育てているとどんどん愛情がわいてきます。アクアリウムの上級者を目指す方はミドリフグを飼育してみてはいかがでしょうか?