アベニーパファーの飼育方法:混泳には不向き?寿命はどのくらい?
アベニーパファーは世界最小の淡水フグといわれています。小型でかわいらしいだけでなく、黄色地に黒色の斑点を有する鮮やかなボディーが目を惹きます。価格もお手頃で繁殖例も多いため、飼育できるフグとして人気が高まっているんですよ。
今回は、そんなアベニーパファーの特徴、飼い方のコツや注意点などについてご紹介します。
目次
アベニーパファーはどんな魚?寿命はどのくらい?
参照元:charm
アベニーパファーは、インド南西部原産の淡水フグの一種。寿命は3年程度で最大で3㎝ほどしか成長しないため、世界最小のフグとして有名です。ボディーが黄色で、黒の斑点模様を有しているのが特徴的です。また、おなか以外に黒い斑点があるのがメス、目の後ろにシワがあるのがオス、と性別が分かりやすいのも特徴のひとつです。
主な生息地は、インドのパンバ川などの淡水域。集団で生活する習性を持ち、小型の貝類やブラインシュリンプ等を餌にして生息しています。
アベニーパファーの飼育は難しい?飼うときのコツは?
アベニーパファーは、淡水フグの中では飼育しやすく、フグ飼育の入門として好ましいといわれています。体が小さいため、小型の水槽でも飼育できます。
アベニーパファーは混泳には不向き
単独飼育が基本で、他の熱帯魚との混泳には向かないといわれています。同種であれば複数飼育も可能ですが、小競り合い等が起きやすく、隠れ家を用意するなど環境に配慮が必要です。
アベニーパファーを購入するときの選び方は?
アベニーパファーを購入する際は、ぷくぷくと丸く、太った個体を選びましょう。拒食などで痩せた場合、小型ゆえに再び太る体力を有していない傾向が強いためです。
名前:アベニーパファー(4匹)
税込価格:1,026円
アベニーパファーに適した水槽は30cm
アベニーパファーは、25cm以上の水槽であれば飼育が可能といわれています。しかし、アベニーパファー自体の遊泳や、混泳させる際のスペース確保のためにも、30cm以上の水槽を準備しましょう。彼らは同種の間でも衝突が起きやすいため、他の熱帯魚よりもスペースを意識して水槽を選ぶ必要があります。
ちなみに初心者にとっては、水質が悪化しにくい水量に余裕のある45cmまたは60cmの水槽がおすすめといわれています。材質については、傷つきにくいガラス製の水槽を推奨します。
アベニーパファーの飼育に必要なアイテム
水槽以外では、まず以下のような水槽設備に関する機器・道具を準備しましょう。
- 水槽台と水槽マット
- フィルター
- 照明(水草を入れる場合は低価格LEDか蛍光灯、入れない場合は高価格LEDか蛍光灯)
- ろ材
- 底床
- ヒーター、クーラー・冷却ファン
- 水質調整剤・カルキ抜き
- エアーポンプ、電源タイマー
そのほか、以下のようなグッズもあらかじめそろえておくようにしましょう。
- 水温計、水質測定キット
- 熱帯魚用網
- コケ取りグッズ
- ピンセット
- 水換えポンプ、バケツ
- 餌
水槽の立ち上げ方
- 水槽に入れるための水を、あらかじめカルキ抜きしておきます。
- 水槽やフィルターなど水槽器具を設置し、水槽に底床を入れ、カルキ抜きした水を入れます。
- ろ過フィルターで水槽内の水を循環させます。その後、1日・2日ほどは水だけの状態で水槽内を循環させるようにしましょう。酸素の循環により水質が安定する効果があります。(すでにアベニーパファーを入手している場合は、この手順を省いても差し支えないといわれています。)
水合わせの手順:アベニーパファーに適した水温や水質は?
アベニーパファーに適した水温は26度前後です。急激な水温調整は行わず、1日一度など徐々に調整するようにしましょう。水質については、弱酸性の軟水が望ましいといわれています。
- 水槽のセットが完了したら入手してきたアベニーパファーを袋ごと1時間水槽に浮かべて袋と水槽の水温をあわせます。
- 袋の水を3分の1捨て、水槽の水を少量入れて40分程おきます。
- 2を2〜3回繰り返して水質をあわせます。その後アベニーパファーを水槽に移し、袋の水は捨てます。
複数飼育する場合は、水合わせの段階で何匹も入れ過ぎないように注意しましょう。ろ過が追いつかず、水質が悪くなる原因になってしまいます。
アベニーパファーの餌は?与える量や頻度は?
アベニーパファーは、基本的に人工飼料は食べない傾向が強く、冷凍アカムシなどの生き餌を好みます。餌の量はアベニーパファー1匹あたりアカムシ5~10匹ほど。1日に2、3回ほどの頻度で与えてあげましょう。
水換えの時期と方法は?
飼い始めて最初の1カ月は、水槽内のろ過機能が整っていないため、水換えを頻繁に行う必要があります。3日に1回、水量の3分の1ほどの水換えが目安です。その後は週に1回ほどの頻度で差し支えありませんが、温度差や水質の影響を受けやすいので、水の状態をチェックしながら必要に応じて水換えを行ってください。
アベニーパファーを飼育する上での注意点
アベニーパファーは、水合わせや温度調節が不十分だと白点病にかかりやすい傾向があります。白点病を患ってしまったら、水温を30度程度まで上げてメチレンブルー水溶液などで殺菌しましょう。複数飼育している場合は、伝染を防ぐためにも一緒に薬浴させてください。
また、水槽の掃除が行き届いていない場合には、エラやおなかが赤く見えるエロモナスにかかることもあります。この病気は発見が遅れると死に至ることが多い厄介な病気です。環境変化などストレスが原因になることが多いので、常に状態をチェックするようにしましょう。手当て法としては、グリーンFゴールドなどの手当て薬を用いた薬浴が効果的といわれています。
アベニーパファーが餌を食べない原因と対処法
アベニーパファーは、拒食症に陥ることが多いといわれています。環境に対するストレスや、餌の与え忘れなどが原因になるようです。餌を食べていないことが分かったら、まず隔離をしてあげましょう。その上で、水槽の水質を生息地に近い中性に整えてあげます。
冷凍アカムシだけでなく、スネールなどの貝類やイトミミズを与えて様子をみるのもいいかもしれません。拒食を防ぐためには、ストレスの軽減や、日頃の水質保持、長期の外出を控えるなどの対策が必要といえます。
アベニーパファーの魅力とは
小さく、ぷくぷくとしたボディーがかわいらしいアベニーパファー。容姿だけでなく、人懐っこい性格も魅力のひとつです。特に、餌をねだる際のダンスのような泳ぎ方には愛嬌たっぷり。ぜひ飼い方をマスターして、かわいがってあげてくださいね。