淡水ハオコゼの飼育方法:飼い方のポイントは?寿命はどのくらい?
淡水ハオコゼは、汽水性の熱帯魚の一種。岩のような模様が特徴的なゴツいボディーと、愛嬌ある顔立ちとのギャップが魅力のひとつです。汽水魚特有の飼い方を必要としますが、飼育のコツさえマスターすれば、人によく懐き、長く飼うことが可能です。
今回は、そんな淡水ハオコゼの特徴や飼い方のコツなどについてご紹介します。
目次
淡水ハオコゼはどんな魚?寿命はどのくらい?
淡水ハオコゼは、「淡水カサゴ」ともよばれる汽水魚の一種です。原産地はインドネシアで、インド洋や大西洋(たいせいよう)の沿岸域に分布しています。
最大で10cmほどに成長しますが、一般的に販売されている個体は2、3cmほどです。水槽内での成長は非常におだやかなため、最大サイズまで成長するのは珍しいといわれています。寿命については、汽水環境がよければ10年ほど生きるという説があるようです。
また、背ビレには毒針があり、刺されることもありますので取り扱いには気を付けましょう。
淡水ハオコゼの飼育は簡単?
淡水ハオコゼは、幼魚の頃に淡水域で生きる時期もありますが、実質的には汽水魚です。このため、飼育には水に塩分を含める「汽水環境」を作る必要があります。一般的な熱帯魚の飼育に比べると、最初は慣れないかもしれません。また、性格が穏やかなので、同サイズの汽水魚であれば混泳も可能といわれています。
淡水ハオコゼの価格は?購入するときの選び方は?
淡水ハオコゼは、熱帯魚ショップなどで購入することができます。元気な個体を選ぶようにしましょう。ネットショップでも取り扱いが多く、値段もお手頃なので、手に入れやすい魚といえるでしょう。ネット通販の場合、単独だと1匹500円程度、複数だと3匹1,000円前後で販売されていることが多いです。
名前:淡水ハオコゼ
税込価格:416円
淡水ハオコゼに適した水槽は?
淡水ハオコゼは成長スピードがゆるやかなので、小型の水槽でも飼育できるといわれています。しかし汽水での管理においては、ろ過に必要なバクテリアが発生しにくい一方、有害物質であるアンモニアイオンが発生しやすくなります。このため、汽水魚を飼うにあたっては、余裕ある水量で飼育できる水槽が望ましいといわれています。淡水ハオコゼの場合は45cm以上の水槽が推奨されているようですが、飼育する個体数によって適宜選ぶようにしましょう。
淡水はオコゼの飼育に必要なアイテムは?
水槽以外に用意するものとしては、フィルターやヒーターなどの一般的な水槽設備のほか、汽水環境を作るための道具や材料が必須です。
汽水を作るために準備するもの
人工海水
人工海水の素となる製品
比重計
塩分濃度を測るために必ず用意しましょう。
pH測定紙
水質をチェックするために使用します。
pH調整剤
pH値を調整するために使用することも。水質の安定・保持効果があるといわれています。
最近では、ネットショップなどで汽水魚飼育セットが販売されていますので、利用を検討してみてもいいでしょう。その他、すくい網やピンセット、バケツや餌などのグッズも事前に準備しておきましょう。
水槽の立ち上げ方
淡水ハオコゼを飼育するためには、一般的な熱帯魚の水槽立ち上げ方法に加えて、汽水環境を整える手順が必要になります。
水槽にカルキ抜きした水を入れ、人工海水の素を加えて海水の4分の1程度の汽水を作ります。淡水ハオコゼに適している濃度は4分の1~2分の1程度といわれていますので、比重計を使用して正しく測りましょう。
その後、ろ過フィルターで水を循環させましょう。バクテリアの繁殖を待つため、1週間ほどろ過期間を設けるのが望ましいといわれています。
水槽に入れるまでの手順:淡水ハオコゼに適した水温・水質は?
水温は22度~28度が望ましく、水質については中性~弱アルカリ性が適しているといわれています。
淡水ハオコゼのような汽水魚は、もともと水温変化が激しい流域に生息していたため、環境の変化には比較的強い傾向があります。このため、入手したあと直接水槽に入れてもトラブルは起こりにくいといわれています。
しかし、入手元の水質との違いよっては体調を崩すことも十分にあり得ますので、水合わせを行う方が無難といえます。
餌は何を食べるの?
淡水ハオコゼは、冷凍ミジンコや冷凍アカムシ、小型の甲殻類などの生き餌を好み、人工飼料は食べない傾向が強いです。
餌の量や与える頻度は?
餌を与える量や頻度としては、各餌の用法を守りながら、食べ残しが起こらない程度に与えるようにしましょう。
水換えの時期と方法は?
淡水ハオコゼの水換えは、1週間に1度程度が適切といわれています。水槽の3分の1程度の水を目安に換えるようにしましょう。その際、底床クリーナーなどで汚れを掃除することも必要です。新しく加える水はあらかじめ塩分を調節し、バクテリアのバランスを保つためにも徐々に加えていきましょう。
淡水ハオコゼを飼育する上での注意点。気をつけるべき病気は?
淡水ハオコゼを健康的に飼うためには、水槽内の塩分濃度を適度に保つことが重要です。濃度が薄すぎると弱々しくなるケースもみられます。定期的に比重計で測定することを心がけましょう。
また、飼い始めの水質変化などが原因で、白点病にかかることもあります。白点病を発病してしまったら、ヒコサンZなどを投与し薬浴させます。
そのほか、背ビレの毒には十分注意しましょう。刺されるとひどく痛み、病院へ行く必要も出てきます。飼い慣れると人懐こくなりますが、刺されないよう注意して遊んであげてください。
餌を食べない原因と対処法
淡水ハオコゼが餌を食べない原因としては、まず単に餌が好みではないケースがあるようです。餌のえり好みをして、特定の餌しか食べない飼育例もありますので、普段とは違う餌を与えてみてください。
また、水槽内の塩分濃度が影響していることも考えられます。淡水ハオコゼに適した濃度に保たれているか、水の状態をチェックしてみましょう。必要であれば塩分濃度を調整するなど、適切な対処を行って様子をみるようにしてください。
淡水ハオコゼを飼育する魅力は?
岩のような渋い模様を有し、悠々と泳ぐ姿が印象的な淡水ハオコゼ。一般の熱帯魚とは異なった環境が必要ですが、飼い主によく懐くチャーミングな一面が人気を博しています。ぜひ飼い方のコツを参考にして、淡水ハオコゼを迎えてあげてくださいね。