トラザメの飼育方法：適した水温は？価格はどのくらい？
サメの中でも小型で、よく水族館のタッチコーナーなどでみかけるトラザメは観賞魚として家庭でも飼育ができるサメです。名前通り、虎のようなしま模様が特徴で、身体つきは比較的スマートで細身の身体つきをしています。トラザメ同士での混泳も楽しめる観賞魚なんですよ。
今回は、トラザメの飼育方法や適した水温や水質などについてご紹介いたします。
目次
トラザメはどんな魚？寿命はどのくらい？
トラザメはメジロザメ目トラザメ科トラザメ属のサメの一種です。北太平洋（たいへいよう）の日本や朝鮮（ちょうせん）半島、中国（ちゅうごく）沿岸での分布が確認されています。底生のサメで、水深320メートルの大陸棚から上部大陸付近まで生息しています。
寿命は15年前後で、成長すると全長50cmほどに成長します。サメのなかでは小型に分類され身体は細身ですが、体高はある程度高いです。
食性は肉食性で主に軟体動物を捕食します。さらには甲殻類や小魚などを餌にします。
トラザメの飼育は簡単？飼い方のコツは？
サメとしては珍しく、穏やかな性格で人に危害をくわえることはないので飼育は簡単です。繁殖も比較的容易で、水族館では集団繁殖している姿が観察されています。
トラザメとの混泳はできる？
トラザメは肉食魚なので、同種以外との混泳は避けましょう。2匹だけだと、どちらかが負けるまで争うことがあるので、複数で飼育することをおすすめします。しかし、50cm前後に成長して食欲も旺盛になってくると水を汚しやすくなり、数が増えれば水換えの頻度が増しますので、飼育の負担が増えることになりますので初心者の方は単独飼育から始めるとよいでしょう。
トラザメの価格は？選び方のコツは？
トラザメは1万円前後でペットショップやネット通販で販売されています。サイズの大きい個体は丈夫ですが、それだけ高額になりますので、予算と相談して購入サイズを決定すると良いです。傷ついてないキレイな個体を選びましょう。
名前：コーラルキャットシャーク(サンゴトラザメ)
税込価格：5,379円
トラザメに適した水槽は？大きさは？
トラザメの水槽は120cm以上のものを選択しましょう。最終的に50cm程度大きさに成長しますので、終生飼育のためには大きな水槽が必要になります。食べ残しを残しやすいので、水質悪化防止のためにろ過装置は循環型のものをつけましょう。
水槽が狭いとストレスから追突してしまうことがあったり、暴れて水槽から落下したりしてしまうことがあるので注意しましょう。
トラザメの飼育に必要なアイテムは？
水槽以外には下記のような機材を用意しましょう。
水槽設置に必要な機材
- 人工海水の元
- 照明
- ろ過装置
- ヒーター、クーラー・冷却ファン
- 水質調整剤・カルキ抜き
- エアレーション
- ガラスブタ
- 隠れ家
その他の道具
- 熱帯魚用の網
- ピンセット、バケツ
- 掃除グッズ
- 餌
- 比重計
水槽はオーバーフローの状態でも飼育可能です。砂底を敷く場合には、サンゴ砂がおすすめです。
水槽の立ち上げ方
- 水道水にカルキ抜きを入れ、透明になるまで待ちます。人工海水の元を入れて海水を作ります。
- 砂利やアクセサリーを洗って水気を切り、レイアウトしましょう。
- 水が泡立たないように静かに入れていきます。水が泡立ってしまうと汚れが舞ってしまいなかなか水質が安定しないのでやめましょう。
- ろ過装置起動、ヒーターをつけて水を循環させ、水槽内の水に酸素を含ませます。その状態で２ヶ月程おきましょう。
- 酸素が水槽内を循環することにより、バクテリアが発生しフィルターに定着したら水質が安定するので水槽の立ち上げが完了です。
水槽の立ち上げを完了してからトラザメを入手して水合わせをしましょう。
水合わせの手順は？トラザメに適した水温や水質は？
トラザメに適した水温は24℃です。30℃以上の高温は苦手なので、夏場は冷却ファンなどを利用して水温が上がらないように注意しましょう。水質は中性に保つようにしましょう。ph7.0前後にします。
- 水槽のセットが完了したら入手してきたトラザメを袋ごと1時間水槽に浮かべて袋と水槽の水温をあわせます。
- 袋の水を3分の1捨て、水槽の水を少量入れて40分程おきます。
- これを2〜3回繰り返して水質をあわせます。その後トラザメのみ水槽に移し、袋の水は捨てます。
トラザメの餌は？1日に与える量は？
餌は魚の切り身などをよく食べます。生き餌を中心にエビやイカなどを与えましょう。刺し身なども好んで食べます。
1日2~3回2～3分で食べ切れる量を与えます。食べ残しは速やかに取り除くようにして、水槽の水質悪化を防止しましょう。イカやエビなどを中心に捕食します。
水換えの時期は？
7日に1回を目安に下記の手順を参考に汚れた水を交換します。
- 新しい水を作ります。
- 蒸発した分の海水を足します。
- 足し水して比重計を使い、塩分濃度に問題がなければ水換えが完了です。
月に1回は水槽、岩などを洗いましょう。歯ブラシなどを使用して細かい滑りなども取り除きます。
トラザメを飼育する上での注意点。かかりやすい病気は？
トラザメは水質が悪化すると白点病にかかることがあります。白点病の症状が見られた場合には隔離して、薬浴などを行い手当てしましょう。食べ残しが残ったままですと水質が悪化する可能性があるので、定期的に水換えをして水質をキレイに保つようにします。
また、トラザメは皮膚にすり傷を作りやすく、そこから細菌感染を起こすこともありますので、水槽内にはとがったアクセサリー類は置かないように注意しましょう。砂底も荒いものを使用すると、腹部分がケガしてしまうことがあります。
トラザメが餌を食べない原因と対処法
トラザメが餌を食べなくなる一番の原因は水質の悪化や水温の急激な変化があげられますので、改善が必要な場合には早急に対応しましょう。餌は軟体動物を好むのでイカなどを中心に与えて食いつくようであれば様子をみましょう。
トラザメの魅力とは
トラザメの飼育について紹介してきましたがいかがだったでしょうか？
トラザメは鮮やかな模様をしているので、水槽内でも目立つ存在で大変魅力のある魚です。性格も穏やかで飼育しやすいので、サメの飼育に挑戦したい方にはオススメです。
