ホンソメワケベラの飼育方法：混泳のルールは？餌は何を食べる？
スマートな白い身体にスッとはいるブラックのラインが美しいホンソメワケベラ。見た目のスタイリッシュさだけでなく、他の魚の体表に付着した微生物や寄生虫、食べ残しなどを食べて共生しているちょっと風変わりな魚です。
今回は、ホンソメワケベラの飼育方法や混泳方法、餌などについてご紹介いたします。
目次
ホンソメワケベラとはどんな魚？寿命はどのくらい？
画像元：楽天市場
ホンソメワケベラはスズキ目ベラ科カンムリベラ亜科に属する海水魚です。太平洋（たいへいよう）とインド洋に広く生息しており、日本でも房総（ぼうそう）半島以南で目撃することができますが、暖流に乗ってきた個体がしばしば東北（とうほく）地方でも見られます。
寿命は3年前後で、成長すると12cm前後になり、オスの方が雌より大きい傾向にあります。魚の体表に着いた寄生虫を餌としており、他の魚もホンソメワケベラを見つけると自ら口やエラを開いて掃除を頼む様子が確認できますよ。
ホンソメワケベラの飼育は簡単？
必ずしも魚に着いた寄生虫を捕食しなくてはならないわけではなく、人工飼料も食べるので飼育しやすい魚です。しかし、低温には弱いので注意しないと冬季に全滅してしまう恐れがあります。
混泳のルールや注意点は？
ホンソメワケベラはさまざまな魚との飼育が可能な海水魚ですが、タイ類やサンゴ礁に生息する魚との相性が良いです。さらにはウツボなどの肉食魚とも混泳が可能です。
ホンソメワケベラは寄生虫を除去してくれるいわゆるクリーナーフィッシュですが、白点病などの病気は手当てはできません。白点病を放置しておくとホンソメワケベラにも感染しますので、手当てしましょう。
ウツボの飼育：餌は何を食べる？寿命はどのくらい？
ホンソメワケベラの価格は？選び方のポイントは？
ホンソメワケベラは1,000円前後でペットショップやネット通販で販売されています。購入する際は、身体の白っぽい白点病にかかっている可能性がある個体は避けましょう。
名前：ホンソメワケベラ（1匹）
税込価格：580円
ホンソメワケベラに適した水槽は？
ホンソメワケベラの飼育に適した水槽の大きさは60cm以上です。海水水槽は水量が少ないとすぐに水質が悪化してしまいますので、ろ過フィルターを使用して水槽内の水を循環させるようにしましょう。
ホンソメワケベラは岩礁域に生息しますので、水槽内にサンゴ岩などの落ち着ける場所を作ってあげましょう。混泳させる場合は数や大きさによって水槽のサイズを調整してください。
ホンソメワケベラの飼育に必要なアイテムは？
水槽以外には下記のような機材を用意しましょう。
水槽設置に必要な機材
- 人工海水の元
- 照明
- ろ過装置
- ヒーター、クーラー・冷却ファン
- 水質調整剤・カルキ抜き
- エアレーション
- ガラスブタ
- 隠れ家
その他のアイテム
- 熱帯魚用の網
- ピンセット、バケツ
- 掃除グッズ
- 餌
底砂は細かい粒のものを選ぶようにしましょう。サンゴ砂などは海水魚に適しています。
水槽の立ち上げ方
- 水道水にカルキ抜きを入れ、透明になるまで待ちます。人工海水の元を入れて、海水を作ります。
- 砂利やアクセサリーを洗って水気を切り、レイアウトしましょう。
- 水が泡立たないように静かに入れていきます。水が泡立ってしまうと汚れが舞ってしまいなかなか水質が安定しないのでやめましょう。
- ろ過装置起動、ヒーターをつけて水を循環させ、水槽内の水に酸素を含ませます。その状態で２ヶ月程おきましょう。
- 酸素が水槽内を循環することにより、バクテリアが発生しフィルターに定着したら水質が安定するので水槽の立ち上げが完了です。
水槽の立ち上げを完了してからホンソメワケベラを入手して水合わせをしましょう。
水合わせの手順は？ホンソメワケベラに適した水温や水質は？
ホンソメワケベラに適した水温は25〜27℃前後です。30℃以上の高温、29℃以下の低温にはならないように気をつけてましょう。水質は中性に保つようにしましょう。ph8.0前後にします。
- 水槽のセットが完了したら入手してきたホンソメワケベラを袋ごと1時間水槽に浮かべて袋と水槽の水温をあわせます。
- 袋の水を3分の1捨て、水槽の水を少量入れて40分程おきます。
- これを2〜3回繰り返して水質をあわせます。その後ホンソメワケベラのみ水槽に移し、袋の水は捨てます。
ホンソメワケベラの餌は？与える量や回数は？
ホンソメワケベラの餌は海水魚用の人工飼料や赤虫なども好んで食べます。ブラインシュリンプなども口に入る大きさにして与えましょう。1日2～3回2～3分で食べ切れる量を与えましょう。
水換えの時期は？
7日に1回を目安に下記の手順を参考に汚れた水を交換します。
- 新しい水を作ります。
- 蒸発した分の海水を足します。
- 比重計を使い、塩分濃度に問題がないか確認して、水換えが完了です。
月に1回は水槽、岩などを洗いましょう。歯ブラシなどを使用して細かい滑りなども取り除きます。
ホンソメワケベラを飼育する上での注意点は？
ホンソメワケベラは低温になるととても弱く、すぐに衰弱して死んでしまうため温度管理に慎重にしなくてはならない魚です。特に冬場などの水温が下がりやすい時期にはヒーターを利用して水温が変化しないように注意しましょう。ヒーターを使用する際にはカバーをつけて魚がやけどしないように注意しましょう。
水槽内を激しく動くので、衝突などでケガした場合は細菌感染の可能性が出てくるので、もし動きがいつもと違うようなら、隔離して薬浴手当てをして様子を見ましょう。手当て薬は通販やペットショップなどで購入できますが、なんの病気かわからない場合は、通販ではなくペットショップで相談してから購入しましょう。
ホンソメワケベラが餌を食べなくなったら？原因や対処法は？
餌が足りていないと痩せてしまい動きが鈍くなり食欲不振になることｇああります。1日数回に分けて全体に餌が行き渡りようにして、バランスよく餌を与えましょう。赤虫などを生き餌を与えると栄養価も高く食欲不振を予防できます。
また、他の魚に攻撃されて弱っていないか確認しましょう。傷があるようなら隔離して薬浴や食塩浴をして様子を見ましょう。ホンソメワケベラが安心して餌を食べられるように隠れ家を設置することも効果的です。
ホンソメワケベラの魅力
ホンソメワケベラはクリーナーフィッシュと言われており、混泳している魚の健康管理にも期待できる魚です。飼育管理も難しくないので初心者の方も飼育できます。
この記事でホンソメワケベラに興味を持っていただければ幸いです。
