サザナミヤッコの飼育方法：注意する病気は？寿命はどのくらい？
平たい円盤のような形からとがったひれになっているのが特徴的なサザナミヤッコ。目の周りには、アイシャドウのような縁取りがあり、ひときわ目を引く見た目をした海水魚です。鮮やかな体色は1匹でも水槽内を彩ってくれますよ。
今回はこちらのサザナミヤッコの飼育についてご紹介いたします。
目次
サザナミヤッコはどんな魚？寿命はどのくらい？
サザナミヤッコはスズキ目スズキ亜目キンチャクダイ科の海水魚です。生息地は太平洋（たいへいよう）中西部やインド洋などの比較的浅いサンゴ礁や岩礁域に生息しています。
寿命は10年前後で、飼育下ではもう少し長く生きる場合があります。成長すると40cm前後と大きめに成長します。
体高が高いので、水槽は縦長の水槽での飼育になります。食性は雑食性で、海藻類やホヤ、カイメンなどを食べて生活しています。
サザナミヤッコの飼育は難しい？飼育のポイントは？
キンチャクダイ類の中で丈夫で飼育しやすいところから、海水水槽の立ち上げが完了すれば飼いやすい魚だと言えます。
サザナミヤッコの混泳のルールや注意点は？
サザナミヤッコは他の海水魚との混泳も可能な魚ですが、気が強い面があるので、新しく追加した魚や同サイズの魚を必要に追い回して攻撃することがありますので注意が必要です。
反対に最初から一緒にいる魚や小さめの魚には攻撃することはありませんので、混泳にしては珍しいですが、飼育サイズがバラバラの方が争いはしにくいです。同じ岩礁域を好む魚との相性がよいですよ。
サザナミヤッコの価格は？選び方は？
サザナミヤッコは3,000円前後でペットショップやネット通販で販売されています。サイズの大きい個体は、力が強いので暴れないように導入時は気をつけましょう。
選び方のポイントは、うろこがはがれていないキレイな個体を選んで病気にかかっていないか確認しましょう。
名前：サザナミヤッコ
税込価格：2,440円
サザナミヤッコに適した水槽の大きさは？
サザナミヤッコは40cm前後とやや大型に成長しますので、水槽は90cm以上のものを選択しましょう。岩礁域を好みますので水槽内には岩の設置などが必要になります。そのため広めの飼育スペースを確保できるように水槽は大きいサイズを選びましょう。
混泳を検討している場合には120cm以上の水槽がよいでしょう。
サザナミヤッコの飼育に必要なアイテムは？
水槽以外には下記のような機材を用意しましょう。
水槽設置に必要な機材
- 人工海水の元
- 照明
- ろ過装置
- ヒーター、クーラー・冷却ファン
- 水質調整剤・カルキ抜き
- エアレーション
- ガラスブタ
- 隠れ家
その他の道具
- 熱帯魚用の網
- ピンセット、バケツ
- 掃除グッズ
- 餌
砂底は細かい粒のものを選ぶようにしましょう。サンゴ砂などは海水魚に適しています。
水槽の立ち上げ方
- 水道水にカルキ抜きを入れ、透明になるまで待ちます。人工海水の元を入れて、海水を作ります。
- 砂利やアクセサリーを洗って水気を切り、レイアウトしましょう。
- 水が泡立たないように静かに入れていきます。水が泡立ってしまうと汚れが舞ってしまいなかなか水質が安定しないのでやめましょう。
- ろ過装置起動、ヒーターをつけて水を循環させ、水槽内の水に酸素を含ませます。その状態で２ヶ月程おきましょう。
- 酸素が水槽内を循環することにより、バクテリアが発生しフィルターに定着したら水質が安定するので水槽の立ち上げが完了です。
水槽の立ち上げが完了してからサザナミヤッコを入手して水合わせをしましょう。
水合わせの手順は？サザナミヤッコに適した水温・水質は？
サザナミヤッコに適した水温は24℃前後です。30℃以上の高温にはならないように気をつけて夏はクーラー等を使用します。水質は中性〜弱アルカリ性に保つようにし、phは8.0前後にします。
- 水槽のセットが完了したら入手してきたサザナミヤッコを袋ごと1時間水槽に浮かべて袋と水槽の水温をあわせます。
- 袋の水を3分の1捨て、水槽の水を少量入れて40分程おきます。
- これを2〜3回繰り返して水質をあわせます。その後サザナミヤッコのみ水槽に移し、袋の水は捨てます。
サザナミヤッコの餌は？1日の餌の量は？
サザナミヤッコの餌は、海水魚用の人工飼料や赤虫など好んで食べます。雑食性で藻類も好んで食べますので、定期的に海藻を与えてあげましょう。
餌の量は、1日2～3回2～3分で食べ切れる量を与えましょう。食べ残しは水質悪化につながりますので、すぐに取り除くようにしましょう。
水換えの時期は？
7日に1回を目安に下記の手順を参考に汚れた水を交換します。
- 新しい水を作ります。
- 蒸発した分の海水を足します。
- 比重計を使い、塩分濃度に問題がないか確認して、水換えが完了です。
月に1回は水槽、岩などを洗いましょう。歯ブラシなどを使用して細かい滑りなども取り除きます。
サザナミヤッコを飼育する上での注意点・ポイント
サザナミヤッコは病気になることは少ないさかなですが、水質が悪化すると白点病になることがあります。白点病は放置しておくと水槽全体に広がりますので、症状が見られる個体はすぐに隔離して薬浴手当てをしましょう。必要があれば水換えも同時に行います。
サザナミヤッコは新しく追加する魚を攻撃しやすいので、追加する際には水槽越しに数日時間をかけて慣らしてから一緒にするようにします。複数で群れる魚を入れると攻撃対象が分散されますので、攻撃されにくくなりますよ。
餌を食べない原因と対処法は？
餌が足りていないと痩せてしまい動きが鈍くなる場合があります。1日数回に分けて全体に餌が行き渡りようにして、野菜などの葉物類も与えてみましょう。
人工飼料も食べますが、おやつとして冷凍クリルなどを与えると栄養価も高いので食欲不振を予防できます。
小さな個体は抵抗力が弱いので、水温の変化により衰弱することがあります。特にサザナミヤッコは、高温に弱いので水槽内が30℃以上にならないように気をつけてクーラーや冷却ファン等を利用して水温の調節をします。
サザナミヤッコの魅力とは
サザナミヤッコは成長過程の変化が楽しめる観賞魚で、ペットショップでも比較的よく見かける魚ですので手に入れやすいです。また、飼育管理も難しくないので初心者の人にもおすすめです。大きさも十分ありますので水槽内の彩りに最適です。
この記事を読んで、サザナミヤッコに興味をもって頂けたら幸いです。
