メバルの飼育方法:寿命はどのくらい?適した水温は?
食卓でもよくお目にかかるメバル。大きな目が特徴で愛くるしさを感じるのか、釣ってきて食べずに飼育される方も多いようです。大きく育てると「尺メバル」と言われ知る人には憧れの魚になりますよ。
今回はメバルの飼い方について説明します。
目次
メバルとは?どんな魚?
メバルはカサゴ目の魚で日本のほぼ全域に生息しています。岩礁域や海藻が生い茂る場所を好んでいます。名前の由来は目が大きく見張っている様であることから、「眼張(メバル」と名付けられています。日本では、春を告げる魚という意味で「春告魚」とも呼ばれています。
メバルは長生きしますが、大きくなるには時間がかかり、15cmに3年、20cmに5年、30cmに10年かかるとも言われています。
メバルの飼育はむずかしい?水温には要注意
メバルは視力が良い魚です。水槽の外側を人が通るだけで岩場に隠れてしまいますので、隠れ場所をしっかりと設けてあげてください。また、メバルは高温に弱いですので、水温の管理も厳密におこなってください。
メバルを購入するときの選び方は
メバルを購入するときにチェックするポイントは、病気やケガをしていないかです。メバルの体のいろんな部分を見てチェックしてみましょう。
顔のチェック
水槽を泳いでいてガラスにぶつかって口の周りにケガをすることがありますので、傷がないか確認してみましょう。
続いて目をチェックします。水槽の外から手を振ったり、ひらひらさせたりして反応するかどうか確認してみましょう。
体のチェック
痩せすぎていないか、おなかが膨らんでないかをチェックしてください。痩せすぎの場合は餌の食いつきが悪いですので、購入してからも餌をなかなか食べないという可能性があります。
おなかが膨らんでいる場合は、腹水病や消化不良などいろいろな問題を抱えている可能性がありますので、しっかり観察してみましょう。
うろこやひれのチェック
うろこが剝がれていないか、血がにじんでいないかチェックしてください。他の魚から攻撃され、何かしらのトラブルで体にダメージを負っている可能性があります。
ヒレのチェックポイントは先端が白く濁っていたり、擦り切れていたりしないかです。尾ぐされ病や白カビ病にかかっている可能性があります。
メバルを飼うために適した水槽は?
メバルは大きくなっても30cm程度です。しかも時間をかけてゆっくりと大きくなるお魚です。60cm水槽であれば問題なく飼育できますよ。
水槽以外に準備するものは?
メバルの飼育に必要なアイテムです。
海藻
メバルは自然界では海藻の多い場所に生息していることが多いのでできるだけ用意しましょう。海が近ければ海藻を採取して水槽に設置するのも良いですし、ネットで購入もできます。
砂
海藻同様に、近くに砂浜があるのであれば、採取してきて水槽に敷き詰めると良いです。採取した砂はバクテリアがついていることもあり、飼育環境にはプラスに働きます。
水流
サンゴを設置しないのであれば、水流は必ずしも必要ではありません。
餌
メバルは、釣りをしていても生き餌に食らいついてくるように肉食のお魚です。メダカやエビまき釣りで使われるシラサエビをよく食べます。
ポンプ
オーバーフロー水槽でない場合はエアレーションのためのエアーポンプが必要になります。
水槽の立ち上げの手順は?メバルに適した水温は?
水槽に砂を敷きフィルターを設置します。海水を入れ、海藻を設置してから1週間ほどから回しします。海から海藻や砂、海水などを採取してきた場合は、既にバクテリアが十分に存在していますので、から回しは2~3日程度で構いません。
メバルは高温に弱い魚です。水温が27℃くらいになると動きが鈍くなり、死んでしまう個体もいます。水温をしっかり確認してください。
メバルを水槽に移す手順
- メバルを水槽に移すにはまず温度を合わせます。
- 水槽に買ってきたメバルが入っている袋を浮かべます。
- 30分から1時間程度で水槽と袋の中の水の温度がだいたい合ってきますので、次に水質を合わせる作業を行います。
- メバルの入っている袋の海水を3分の1ほど捨てて水槽の水を入れます。これを3~4回行います。1回に1時間程度をかけてゆっくり行います。
水槽の温度をヒーターやクーラーで調整している場合は、水合わせの際の温度にも気を配ってください。水質が合いましたら、ゆっくりとメバルを水槽に放してあげます。
1日の餌の量や水槽の水換え時期と方法は?
餌の量や与える頻度は?
餌の量や頻度は個体ごとに違いますので、メバルの様子を見ながら調整して与えてください。メバルは下に落ちてしまった餌は食べないことが多いですので、水質維持のためにも余分な餌を与えないようにしましょう。
水換えの時期と方法は?
水槽の3分の1の水を、1週間程度を目安に水換えを行いましょう。餌の項目でも触れましたが、メバルは床に落ちた餌を食べないので餌の残りが多いようであれば、早めに水換えを行い水質の維持に努めましょう。
メバルを飼う上での注意点は?どんな病気にかかる?
他のお魚と同じように、尾ぐされ病や白カビ病に気をつけてください。水質の維持と栄養管理をしっかり行えば未然に防げます。
メバルは高温に弱いですので、夏はクーラーを使うなどして水温を27℃以下に保つよう注意してください。
餌を食べない場合はどうする?
まず、アクアリウムショップでメバルを選ぶ際に、餌の食いつきが良いメバルを選びましょう。それでも餌に食いつかない場合は、餌をあげてから水槽を離れてみてください。警戒して食べない場合は人の姿が見えなくなれば食べてくれることもあります。
メバルを飼育するなら尺メバルを目指してみましょう
メバルはうまく育てれば10年以上生き、大きさが30cmになります。釣り人の中では「尺メバル」と言われ憧れの魚です。メバルを飼う方はぜひ「尺メバル」を目指してみましょう。