ルリスズメダイの飼育方法:寿命はどのくらい?気をつける病気は?
コバルトブルーの身体が美しいルリスズメダイは古くから観賞魚として親しまれてきた魚です。全身が瑠璃色をしていることから、別名「コバルトスズメダイ」とも呼ばれています。尾びれが透明な個体はメスで、オスは尾びれまで瑠璃色といった特徴があります。水族館などでも鮮やかに群れている姿が見受けられ、その鮮やかさは海にいる宝石のような印象を受けますよ。
今回は、そんな美しいルリスズメダイの飼育方法や飼い方のコツ、寿命や注意すべき病気などについて紹介していきます。
目次
ルリスズメダイとは?寿命はどのくらい?
ルリスズメダイはスズキ目ルリスズメダイ科に分類する魚で浅い岩礁やサンゴ礁タイドプールなどで観察できる魚です。本州(ほんしゅう)ではあまり見かけることがなく、琉球(りゅうきゅう)半島などに生息しています。寿命は、自然界では3年前後、飼育下では若干短命になり2年ほどになります。成長すると全長約6cm前後になり、メスの方が小さい傾向にあります。
ルリスズメダイの飼育は難しい?飼い方のコツは?
ルリスズメダイの飼育は容易で初心者にも飼育しやすい魚です。群れを成して泳ぐ魚ですので、複数での飼育が推奨されます。身体が成長してくると縄張り争いをすることがあるので、サンゴ岩などの隠れ家を設置して飼育しましょう。
ルリスズメダイの値段は?購入するときの選び方は?
ルリスズメダイはペットショップで300円前後と非常に安価に入手できます。5匹で1000円など数匹単位で販売していることもあります。選び方のポイントは、身体の色が鮮やかで、傷がなく元気に泳ぎ回っている個体を選んで購入しましょう。
名前:ルリスズメダイ(コバルトスズメダイ)
税込価格:850円
適した水槽の大きさは?
海水魚の飼育には最低でも60cm以上の水槽が必要です。水槽が小さいと水が汚れやすく、水質が悪化しやすくなります。そのため、ルリスズメダイのみの飼育であっても60cmの水槽は用意しましょう。数は、5匹以内目安に飼育すると良いでしょう。
ろ過装置は上部フィルターか底面フィルターを用意して汚れがたまらないように循環させるタイプのろ過装置を使用するのが望ましく、また吸水口からルリスズメダイが入らないようにスポンジなどをつけて対策します。
飼育に必要なアイテムは?
水槽以外には下記のような機材を用意しましょう。
水槽設置に必要な機材
- 人工海水の元
- 照明
- ろ過装置
- ヒーター、クーラー・冷却ファン
- 水質調整剤・カルキ抜き
- エアレーション
その他の道具
- 熱帯魚用の網
- ピンセット、バケツ
- 掃除グッズ
- 餌
底砂は浄化作用のあるサンゴ砂や活性炭入りのものを使用すると水換えの頻度が減るので後の飼育が楽になります。
水槽の立ち上げ方は?
- 水道水にカルキ抜きを入れ、透明になってから人工海水の元を入れて海水を作ります。
- 砂利やアクセサリーを洗って水気を切り、レイアウトしましょう。
- 水が泡立たないように静かに入れていきます。水が泡立ってしまうと水中内の汚れが舞ってしまいなかなか水質が安定しないのでやめましょう。
- ろ過装置起動、ヒーターをつけて水を循環させ、水槽内の水に酸素を含ませます。その状態で1、2ヶ月置きます。
- 酸素が水槽内を循環することにより、バクテリアが発生しフィルターに定着したら水質が安定するので水槽の立ち上げが完了です。
- 水槽の立ち上げを完了してからルリスズメダイを入手して水合わせをしましょう。
水合わせの手順は?水温や水質は?
ルリスズメダイに適した水温は25℃前後です。水温の変化にも幅広く対応できますが30℃以上の高温にはならないようにしてください。
水質は弱酸性〜弱アルカリ性に保つようにしましょう。ph7.0〜8.0します。
- 水槽のセットが完了したら入手してきたルリスズメダイを袋ごと1時間水槽に浮かべて袋と水槽の水温をあわせます。
- 袋の水を3分の1捨て、水槽の水を少量入れて40分程おきます。
- これを2〜3回繰り返して水質をあわせます。その後ルリスズメダイのみ水槽に移し、袋の水は捨てます。
1日の餌の量や水槽の水換え時期と方法は?
餌は何を食べる?与える頻度は?
餌は海水魚の人工飼料で問題ありません。赤虫やミジンコなども好んで食べるので、おやつ代わりに与えると喜んで食べてくれます。全員が食べられるように数カ所にわけて給餌します。1日2回が目安です。赤虫などをおやつ代わりに与えましょう。
水換えの時期は?
7.日に1回を目安に下記の手順を参考に汚れた水を交換します。
- バケツに新しい水を用意します。
- 海水は蒸発して減って行き、だんだんと水槽内の塩分濃度が上がってきますので、淡水を足し水します。
- 比重計を使い濃くなってしまった塩分濃度を以前の濃度まで下がったか確認して数値がさがっていれば水換え完了です。数値が高い場合にはさらに淡水を足し水しましょう。
水質の悪化には大変強い魚ですが、水槽内がコケなどで汚れてくるとカビや菌が繁殖しやすくなるので月に1回は水槽もキレイに洗いましょう。
ルリスズメダイを飼育する上での注意点
ルリスズメダイは大きくなってくると縄張り意識が強くなり他の魚に対して攻撃的になります。自分より身体が大きな魚にも向かっていくことがあり、怖いもの知らずな面がある魚です。飼育するサイズを合わせて隠れ家を複数設置して飼育するようにしましょう。
ルリスズメダイの気をつける病気は?
ルリスズメダイはめったに病気にかからずに大変飼育しやすい魚ですが、水質が悪化した状態で放っておくと白点病にかかることがあります。白点病を発症した個体は隔離して手当てして様子を見ましょう。
餌を食べない原因と対策法
他の魚に邪魔されて餌を食べられていないことがあります。極端に痩せてきてしまうと自力で餌を食べられなくなり、衰弱死してしまうので、いじめられている個体がいた場合にはセパレーターなどをつけて水槽を区切ってあげる必要があります。
水温、水質があっているか確認しましょう。ルリスズメダイの身体が濁った色合いになってしまい元気がない場合にはストレスを感じていることがあります。ストレスの原因を取り除いてあげるように飼育環境の見直しをしてから餌を与えてみましょう。
ルリスズメダイを飼育する魅力とは?
ルリスズメダイは見た目も美しく大変丈夫なので、海水魚飼育が初めての方でも挑戦しやすい魚です。瑠璃色の鮮やかな身体は水槽内のアクセントにもなり取り入れたい魚です。人にもよくなれ餌を手から食べるようにもなるので、愛着も沸きますよ。この記事でルリスズメダイに興味をもっていただけたら幸いです。