ナンヨウハギの飼育方法:白点病は予防できる?寿命は?
アニメ映画ドリーの名でもおなじみの青い魚ナンヨウハギ。青い鮮やかな身体に黒い「6」のようなラインがひかれ、尾に入る黄色の3色が特徴的な魚ですよね。また丸い頭がかわいいらしいですね。おっとりとした性格で他のお魚ともなじめるので、色んな種類と混泳させることも可能です。
今回は、そんなナンヨウハギの飼育方法や水槽の立ち上げ方、白点病などの予防法や寿命などについて紹介していきます。
目次
ナンヨウハギとはどんな魚?寿命はどのくらい?
ナンヨウハギはタイの仲間でスズキ目に属する海水魚です。インド太平洋熱帯の海域に生息し、日本でも高知県(こうちけん)以降の南の海域、沖縄(おきなわ)沿岸部に生息しています。サンゴ礁の海に生息していることが多く、群れで活動しています。
寿命は10年〜20年ですが、飼育されている個体は10年前後であることが多いです。成長すると20cm〜30cm前後に成長します。観賞魚として飼われている個体は20cm前後で成長が止まることが多いです。
餌は主に動物性プランクトンを主食としていて、幼魚期はサンゴや岩の隙間についたプランクトンや他の魚が残した食べ残しなどを食べてます。
ナンヨウハギの飼育は簡単?
ナンヨウハギは、水温と水質の変化に弱いですがしっかり管理してあげれば、選り好みせず餌も食べてくれますから初心者でも飼育は可能です。ただし、管理を怠るとすぐに病気になってしまいますから注意しましょう。
ナンヨウハギと混泳はできる?
ナンヨウハギは性格も温和なため他の魚との混泳も可能ですよ。ニモで知られるカクレクマノミとセットで海水魚飼育を始められる方も多いです。野生ではサンゴと一緒に生活していますので、サンゴ岩を設定してあげるのが良いでしょう。
ナンヨウハギの販売価格は?購入するときの選び方は?
ナンヨウハギは、2,500円前後で販売されていることが多いです。選び方のポイントは青色がきれいに発色している少し大きめの個体を選ぶことです。活発な魚ですので、水槽内ではよく泳ぎます。元気に泳いでいる個体を選びましょう。病気になると身体全体が白くなりますので、全体的に白っぽくなってしまっている個体は避けた方が良いでしょう。
名前:ナンヨウハギ
税込価格:1,800円
ナンヨウハギの飼育に適した水槽は?
ナンヨウハギを飼育する上でオススメのサイズは90cm以上の大型水槽です。ナンヨウハギは他の魚との混泳も可能ですので、魚の数を増やすのにも大型水槽がいいでしょう。それ以下の容量の水槽ではサンゴ岩などを配置するとすぐに手狭になってしまい魚にストレスを与えてしまいます。
単独飼育であれば、60cmサイズの水槽でも飼育可能ですが、狭い水槽は水質が悪化しやすく、病気になりやすい・抵抗力の弱い固体になりやすい・短命になりやすい傾向があるので注意しましょう。
ナンヨウハギの飼育に必要な道具は?
ナンヨウハギを飼育する上で欠かせなものは以下の通りです。
- 人工海水の元
- ろ過フィルター
- 海水魚の餌
- 海水魚用の砂
- ヒーター
- クーラー
- 温度計
- サンゴ岩
海水魚ですので、海水を作る必要があります。塩分濃度を計る比重計もあった方が便利です。また、底砂を入れるとろ過作用がアップするのでオススメですよ。砂はサンゴ砂のようにミネラルやバクテリアを含んでおり、ろ過を手伝ってくれるタイプの砂がオススメです。
ナンヨウハギは温度変化に弱いので、温度管理のためにヒーターとクーラーは設定するようにしましょう。
ナンヨウハギの飼育に適した水槽立ち上げ方
ナンヨウハギを入手する前に水槽の立ち上げを完了させておきましょう。
手順①:カルキ抜き・人工海水・エアレーションを回す
まずはカルキ抜きした水道水を用意して人工海水の元をいれ(用法用量を守って使ってください)、エアレーションを回します。なければそのままでも構いませんが、酸素を回すことにより、水が循環して透明になるのが早いです。1時間ほどエアレーションを回して水が透明になるのを待ちます。
手順②:砂を敷き詰める
水ができたら洗って天日干しした水槽に砂を敷き詰めます。厚さは3cm〜5cmになるようにしましょう。それ以下ですとろ過作用が薄く、逆に厚すぎると水質悪化につながります。
手順③:サンゴを設置する
砂を敷き詰めたらサンゴ岩を設置して、サンゴ岩が隠れるぐらいの海水を入れます。しばらく白く濁っていますが40分程放置するとサンゴ岩からミネラルが溶け出し、透明です。その後に残りの海水を静かに入れ、フィルターを起動し、循環させます。
手順④:フィルターを起動させ1カ月放置
その後フィルターを起動させてから数週間〜1カ月程放置します。水が安定するまで時間がかかりますが、完成した水は悪化しにくいです。
水槽に入れるまでの手順は?ナンヨウハギに適した水温や水質は?
手順①:水温・水質を合わせる
買ってきたナンヨウハギを袋ごと水槽に入れて水温を合わせます。この時の水温は25℃に保つようにしてください。水温の変化が激しいとナンヨウハギは病気になりやすいので注意が必要です。水質は、pH8.1前後に設定しましょう。
手順②:水槽の水を袋の中に入れる
1時間ほどつけて水温を合わせたら袋の水を3分の1捨て、水槽の水を入れます。30分程ほどしてからさらに水を捨て水槽の水を入れます。ナンヨウハギは急激な水質変化に弱いですので、水合わせは時間をかけて少しずつ行うことがオススメです。
手順③:水槽に入れる
水が同質になったらナンヨウハギのみ水槽に移します。袋の中の水は捨ててください。
ナンヨウハギの餌は?与える量や頻度は?
ナンヨウハギの餌は海水魚用の餌を与えます。海藻なども好んで食べる草食性の魚ですので、キャベツなどを与えても喜びますよ。1日2回2~3分程度で食べきれる量の与えましょう。残した餌は水質悪化を防止するためにも取り除くようにしましょう。
水換えの時期は?
バクテリアがろ過装置に定着してしまえば、月2回程がオススメです。全体の8分の1ぐらいの量を目安に換えます。海水なので蒸発して減ってしまった分を足し水する形です。水換えを行うときは水中の硝酸塩濃度とpHを確認して、水槽内の水と温度、水質が同じになるようにします。
ナンヨウハギを飼育する上での注意点は?どんな病気にかかる?
ナンヨウハギは水質、水温の変化に弱く白点病などの病気にかかりやすいですので、水質と水温は常に一定にするように心がけます。餌をしっかりと与えて抵抗力をつけることが大事です。
また、ナンヨウハギは成長のスピードがはやく、すぐに大きくなります。狭い水槽での飼育はストレスなり病弱な固体になりやすいですので、成長に合わせて水槽を大きくしましょう。病気の予防のためには普段の観察が重要になってきます。餌は残さず食べているか、身体は鮮やかな色をしているかなどチェックしてあげましょう。
ナンヨウハギが餌を食べない原因と対策法は?
ナンヨウハギが餌を食べない場合は、まず、水温をチェックしましょう。もし、水温が変化していた場合はヒーターやクーラーを使って25℃まで戻すようにします。
また、身体に白い斑点が浮き出ていないか、ヒレやウロコに傷がついていないかをチェックしましょう。もし白点病などの病気にかかっているようなら手当てをします。手当て中の給餌は魚に負担をかけることですので、1~2日絶食させ胃を休めるようにしましょう。他の魚と混泳している場合には水槽の水を別にとり、エアレーションを回しながら隔離して様子を見ましょう。
ナンヨウハギを飼育する魅力は?
ナンヨウハギの飼育方法や生体について紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
ナンヨウハギは人にもよく慣れ、顔を近づけると近寄ってくれたりと大変愛嬌のある魚です。そんな色鮮やかなナンヨウハギは観賞魚として見栄えも良いです。ぜひこちらを参考にお迎えしてみてください。