メダカに元気がない原因は?塩入浴で改善できる?
メダカは、観賞魚の中でも特に飼いやすい魚として有名です。適応力が高く丈夫だといわれていますが、元気がなくなってしまうこともあります。放置すると手遅れになることもありますので、メダカが弱ってしまう原因や対処法などについて把握しておきましょう。
今回は、メダカの元気がなくなる原因や対処法、メダカに適した水槽の立ち上げ方などについてご紹介します。
目次
メダカの元気がなくなる原因と対処法は?病気に塩入浴は効果的?
原因1.水温の低下
メダカが活発に動く水温は18度~28度程度といわれています。15度くらいを境に泳ぎが鈍くなって食欲も落ち、10度以下になると冬眠状態になり水槽の底で動かなくなります。
メダカが活発に動けるよう、水温を18度から28度に保ちましょう。ヒーターを利用したり、発泡スチロールで水槽を囲ったりして水温を保ちましょう。
原因2.水質の悪化
飼育水に亜硝酸が蓄積していると、メダカが消化不良や下痢を起こしやすくなります。症状としては、食欲が落ちて白い糞を排泄したり、水草や物陰に隠れたりするようになります。
水質の悪化を防ぐために定期的に水換えを行いましょう。水換えの頻度は、夏場はメダカが活発になって排せつ物が増えるため1週間に1回程度、それ以外の季節は2週間に1回程度が目安です。
原因3.病気
病気が原因で元気がなくなることもあります。メダカがかかりやすい病気には次のようなものがあります。
白点病
症状
メダカの体表に小さな白い斑点が現れ、放置すると全身が白点に覆われる病気です。かゆがっているように体を何かにこすりつけるのがサインです。
対処法
水温を28~30度程度の高温に上げて、市販されているグリーンF、メチレンブルーなどで薬浴します。また、応急措置として、0.5%の濃度で塩水浴させる方法もあります。
尾ぐされ病
症状
尾ヒレの先が壊死(えし)する病気で、放置すると尾ヒレの付け根まで壊死してしまいます。泳ぎが弱々しくなったり、食欲がなくなったりするなどの症状が出ます。
対処法
感染した個体を隔離し、グリーンFゴールドなどで薬浴するか塩水浴をします。手当て1日目は給餌を控えます。元の水槽は水換えと掃除をしましょう。
水カビ病
症状
体表や傷口などに水カビ菌が付着する病気で、放置すると付着面積が増え、感染症を引き起こすこともあります。体表に白い綿のような物体が付着するため、肉眼でも確認しやすい病気です。
対処法
病気になった個体を隔離し、水温を28~30度程度に挙げてグリーンFなどで薬浴するか塩水浴をします。1週間程度たったら水換えを行って、再び薬浴・塩水浴をします。
松かさ病
症状
うろこが立ち上がって松ぼっくりのように見える病気です。水質悪化やケガ・ストレスなどが原因で弱った個体がかかりやすくなります。
対処法
感染力は比較的弱いですが、念のため病気の個体を隔離し、塩化ナトリウム水溶液やグリーンFゴールドなどで薬浴します。発見が遅れると手遅れになることが多いので、早期の発見と手当てが重要です。
転覆病
症状
おなかが膨らみ、腹部を上にして水面に浮くようになる病気で、ダルマメダカに起こりやすい傾向があります。消化不良などが原因とされていますが、遺伝の可能性もあるようです。
対処法
原因が消化不良の場合は、餌の量を少なくすると快方に向かうようです。餌をうまく食べられず、他のメダカからちょっかいをかけられることもあるため病気の個体は隔離しましょう。
過抱卵病
症状
メスのおなかが風船のように膨らむ病気で、産卵されなかった卵が蓄積することが原因といわれています。水槽にオスがいない、またはオスとの相性が良くない場合に起こりやすくなります。なお、おなかの大きなダルマメダカと見間違えないようにしましょう。
対処法
相性の良いオスが見つかると快方に向かうといわれています。おなかが膨れたまま放置すると助からないことが多いので注意しましょう。
メダカの飼育は難しいの?
メダカは、一般的には飼育が容易な魚として知られています。適応水温の幅が広く水質にもうるさくないため、室内水槽だけでなく屋外のビオトープなど幅広いスタイルで飼育を楽しむことができます。低酸素環境に強いという丈夫な一面もありますので、熱帯魚など他の魚だと生存が難しい環境でも育ちやすいといわれています。また、条件がそろえば比較的容易に繁殖させることができるため、自宅で飼育数を増やしたい場合にもおすすめです。
メダカが元気に過ごせる水槽の立ち上げ方は?水温や水質は?
- 水道水をカルキ抜きしておきます。
- 水槽やフィルターなど水槽器具を設置し、底砂・水草などのレイアウトを行います。水草はアナカリスやカモンバなどがおすすめです。
- カルキ抜きした水を入れます。
- ろ過装置を作動させ、水槽内の水を循環させます。その後、数日間水槽水を空回しします。酸素の循環によりバクテリアの繁殖・着生が進むため、水質が安定しやすくなります。メダカは流れの緩やかな環境を好みますので、水流を強くしないよう注意しましょう。
- 水温や水質を調整します。メダカに適した水温は15~28度、適応する水質は弱酸性~弱アルカリ性です。
- メダカを入手し、水合わせを行って水槽に入れましょう。
まとめ
メダカは丈夫で飼いやすい魚といわれていますが、体調を崩したり病気になったりすることもあります。メダカの健康状態をチェックすることを日課にして、不調のサインを見逃さないようにしましょう。ここでご紹介した内容を参考にして、メダカを元気に育ててくださいね。