アケボノハゼの飼育方法：混泳のルールは？飼い方のポイントは？
アケボノハゼはその名の通り、明け方の空模様のような、美しい色合いの海水魚です。アケボノハゼはその鮮やかな色合いから観賞魚としても人気の高い魚になります。ハゼの仲間であるアケボノハゼはシルエットもかわいらしく癒やされる魚ですよ。
今回は、アケボノハゼの飼育方法や混泳などについてご紹介していきます。
目次
アケボノハゼとはどんな魚？寿命は？
アケボノハゼはスズキ目・ハゼ亜目・クロユリハゼ科に属する海水魚です。太平洋（たいへいよう）やインド洋などの沿岸部の岩礁域やサンゴ礁域に生息しています。国内では琉球（りゅうきゅう）半島の一部に見られますが、少数存在しています。寿命は2〜5年前後で、成長しても7〜9cm前後にしか成長せず、大型に成長しないことも魅力的です。自然界ではペアで行動していることが多いアケボノハゼですが、甲殻類やゴカイなど食べます。
アケボノハゼの飼育は難しい？飼い方のポイントは？
アケボノハゼは比較的丈夫なので、飼育自体はしやすい魚です。しかしストレスに弱い面があるので、移動や水あわせは慎重に行う必要があります。入念にトリートメントした上で白点病を予防して水槽に導入するようにしましょう。
アケボノハゼとの混泳はできる？
アケボノハゼは群れて泳ぐ様子やペアで行動することが多い魚ですので、同種同士の混泳が可能です。しかし縄張り意識が強い魚でもありますので、混泳の数が増えればその分水槽を広くする必要があります。また、他種との混泳はストレスに弱い魚ですので、性格が穏やかな小型の海水魚と混泳させるようにしましょう。ライブロックなどで飼育スペースを区切ってあげるとストレス軽減になりますよ。
アケボノハゼの価格は？購入するときの選び方は？
アケボノハゼは観賞魚として需要のある魚ですので、ペットショップで3,000円前後で比較的簡単に入手することが可能です。アケボノハゼはストレスに弱い魚ですので、体色がきれいで元気のよい個体を選びましょう。
名前：アケボノハゼ（1匹）
税込価格：1,998円
アケボノハゼに適した水槽は？大きさは？
アケボノハゼは成長しても9cm前後にしか成長しませんので、30cm程の小型水槽でも飼育が可能です。しかし、混泳を考えている場合や岩礁域を好む魚ですので、サンゴ岩やライブロックの設定スペースを考えると45cm以上の水槽での飼育が推奨されます。ろ過装置は流れの発生しない、緩やかな循環タイプのものを選ぶようにしましょう。
アケボノハゼの飼育に必要な道具は？
水槽以外には下記のような機材を用意しましょう。
水槽設置に必要な機材
- 人工海水の元
- 照明器具
- ろ過装置
- ヒーター等
- 水質調整剤・カルキ抜き
- エアレーション
- ガラスブタ
- 温度計
その他の道具
- 魚用の網
- ピンセット、バケツ
- 掃除グッズ
- 餌
- 比重計
砂底は細かい粒のものを選ぶのが良いでしょう。凹凸のない身体を傷つけにくい材質のものを選びます。
アケボノハゼの飼育を始めよう！水槽の立ち上げ方は？
- 水道水にカルキ抜きを入れ、透明になるまで待ちます。人工海水の元を入れて海水を立ち上げます。
- 水が泡立たないように静かに入れていきます。水が泡立ってしまうと水中内の汚れが舞ってしまいなかなか水質が安定しないのでやめましょう。
- ろ過装置起動、ヒーターをつけて水を循環させ、水槽内の水に酸素を含ませます。その状態で２ヶ月程おきましょう。
- 酸素が水槽内を循環することにより、バクテリアが発生しフィルターに定着したら水質が安定するので水槽の立ち上げが完了です。
水槽の立ち上げを完了してからアケボノハゼ入手して水合わせをしましょう。
水合わせの手順は？アケボノハゼに適した水温や水質は？
アケボノハゼに適した水温は25℃前後です。水質は弱酸性に保つようにしましょう。ph7.5前後にすると適応しやすいです。導入時にストレスがなるべくかからないように手早く水あわせをしましょう。
- 水槽のセットが完了したら入手してきたアケボノハゼを袋ごと1時間水槽に浮かべて袋と水槽の水温をあわせます。
- 袋の水を3分の1捨て、水槽の水を少量入れて40分程おきます。
- これを2〜3回繰り返して水質をあわせます。その後アケボノハゼを水槽に移し、袋の水は捨てます。
アケボノハゼの餌は？与える頻度や量は？
餌は人工飼料で問題ありませんが、ミジンコやブラインシュリンプなども与えると好んで食べます。1日2回2～3分で食べ切れる量の人工飼料を与えましょう。量はそれ程食べないので、少量ずつ与えましょう。
水換えの時期は？
7日に1回を目安に下記の手順を参考に汚れた水を交換します。
- 新しい水を用意します。
- 蒸発した分を足し水します。
- 比重計で塩分濃度をチェックして問題がなければ水換え完了です。
アケボノハゼは鮮やかな体色をしていますが、鮮やかさは健康のバロメーターで、水質が悪化すると黒くなってしまうので注意が必要です。
アケボノハゼを飼育する上での注意点は？気をつけるべき病気は？
アケボノハゼは水質の変化に敏感で、低温には弱い面があります。水温が下がる時期にはヒーターを使用して水温が下がらないように工夫しましょう。また、病気にはなりにくく、丈夫ですが導入時にストレスを感じると白点病にかかることがありますので水質は一定にたもつことが重要です。白点病などの病気になってしまった個体は隔離して手当てをします。水温を多少あげることにより新陳代謝が活発になり負担を軽減することができますので、経過観察しましょう。
アケボノハゼが餌を食べない場合はどうする？
人工飼料でもよく食べますが、縄張り争いに負けていじめられているなどの、なんらかのストレスがかかっていると拒食になる場合があります。飼育環境を見直して原因を探るようにしましょう。また、赤虫やブラインシュリンプなどの半生の餌などは嗜好性が高いので食いつく可能性があります。複数の候補を用意しておいて与えて見ましょう。
また、必要に応じて水換えをして、水質が悪化しないように気をつけましょう。冬場は温度が下がらないようにヒーターを使用して保温します。
アケボノハゼの魅力とは？
アケボノハゼは名前の通り夜明けのような赤紫の色合いが美しい魚です。サイズ感や丈夫な面から初心者にもオススメの魚で、海水魚飼育の入門魚としても良いでしょう。飼育環境をきちんと準備できれば決して飼育は難しくはない魚です。
