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水槽の引っ越し手順は?飼育水はどうするべき?

アクアリウムを管理する上で、最も厄介な作業は水槽の引っ越しといってもいいでしょう。水槽の引っ越しは飼い主にとっても生体にとっても大がかりで手間のかかる作業のため、あらかじめ必要な作業や道具などについて把握しておくことが重要です。

今回は、水槽の引っ越し方法について、準備や手順、注意点などについてご紹介します。

水槽の引っ越しが必要な状況とは?

水槽の引っ越しが必要な状況とは?引っ越しや転勤などによってアクアリウム管理者が住居を移る場合、基本的には生育しているアクアリウム水槽・生体も一緒に引っ越すことになります。水槽は、飼育している状態のまま移動することがほぼ不可能なため、水槽のための引っ越し作業を行う必要があります。水槽の引っ越しについては、対応している引っ越し業者が少なく、対応していたとしても費用が高額になる場合が多いため、管理者が自分で作業を行うのが主流のようです。

水槽の引っ越し前の準備

水槽の引っ越し前の準備水槽の引っ越しはとても大がかりで、飼育している生体にも負担をかける作業です。できるだけスムーズに行えるよう、事前に準備することが重要です。

1.引っ越し作業に必要なアイテムを準備する

水槽の引っ越しには、主に次のようなアイテムを準備しましょう。

  • 生体を運ぶビニール袋(厚手で破れにくく、大きめのものがおすすめです)
  • 輪ゴム
  • 生体を入れたビニール袋を入れる容器(発泡スチロールの箱、クーラーボックスなど)
  • 酸素スプレー(または携帯用エアーポンプなど)
  • ポリタンク
  • 梱包材(新聞紙、プチプチ、タオルなど)
  • 底砂などを運ぶ容器(バケツ、段ボール箱など)
  • 保冷剤、カイロ

2.水槽の水温を常温に近づける

引っ越しによる移動中はヒーターやクーラーなどによる水温調節ができないため、急激な温度変化が生体にストレスを与える恐れがあります。引っ越しの一週間ほど前から機材を調節し、少しずつ水温を常温に近づけていきましょう。

3.生体の給餌を控える

引っ越しの移動中は、生体の排せつ物でビニール袋の水が汚れないように対策することも必要です。引っ越し当日の2、3日ほど前からは餌の量を減らし、前日は給餌を控えるようにしましょう。

水槽の引っ越しの手順

引っ越し当日を迎えたら、次の手順を参考に水槽引っ越しの作業を行います。

  1. 水槽の水を半分ほどポリタンクに移します
  2. ビニール袋に水槽の水と生体を入れ、袋の空気を抜き、酸素スプレーで酸素を入れ輪ゴムで閉じます(ビニール袋は念のため二重にしましょう)
  3. 生体が入ったビニール袋をタオルなどで包み、発泡スチロールの箱やクーラーボックスなどに入れます(必要に応じてカイロや保冷剤も一緒に詰めます)
  4. 照明などの器材類を水槽から外し、水気を取ってプチプチなどで梱包します。ろ過フィルターはフィルターの水を全部捨ててから梱包しましょう。
  5. 水草や流木などのレイアウトグッズは、水槽から出して水で湿らせたキッチンペーパーなどでくるみ、ビニール袋に入れます。
  6. 水槽の水を抜いて、タオルやプチプチなどで梱包します。底砂は、水槽に入れたままでも別容器に移してもどちらでも構いません。

以上が水槽の引っ越し作業の大まかな手順ですが、自分で作業するのが難しい場合は、水槽の運搬に対応している引っ越し業者や専門業者に任せる方法もあります。業者の中には、水槽引っ越しの全ての作業を任せるプラン、梱包は自分で行って運搬のみを任せるプランなど、いくつか運送プランを設けているところもあるようなので、必要に応じて利用しましょう。

水槽の引っ越し後の確認事項は?飼育水はどうするべき?

水槽や生体の移動が終わったら、機材やグッズなどの状態を確認します。問題がなければ、再度水槽をセッティングして飼育環境を整え直しましょう。

  1. 水槽を設置し、機材・底砂・レイアウト用品などをセットします。
  2. ポリタンクに入れておいた飼育水を入れ、カルキ抜きした水を補充します。
  3. 水温や水質を整えます。汽水・海水で飼育している場合は塩分濃度もチェックしましょう。
  4. フィルターなどの電源を入れ、しばらく水を空回しします。
  5. 生体を水槽に移します。飼い始めのときと同様、水合わせを行って水槽に入れましょう。

水槽の引っ越しの注意点

水槽の引っ越しの注意点水槽の引っ越しは生体にとっても大きなストレスになるため、できるだけ負担を与えないように注意することが重要です。生体を入れるビニール袋は二重にし、保冷剤やカイロなどを使用して水温が急激に変化しないよう配慮しましょう。また、運搬中はできるだけ振動が伝わらないよう、車の床などに直置きせず、手で抱えるなどの方法で運ぶことをおすすめします。移動の途中で生体が鼻上げをし始めた場合は、水を少し補充してあげましょう。なお、引っ越し直後は生体が疲労している可能性が高いため、数日間は餌の量を控えめにし、病気にかかっていないか観察することも必要です。

まとめ

水槽の引っ越しは時間と手間のかかる大変な作業ですが、しっかりとスケジュールを立てて計画的に行いましょう。作業の流れ図などを書くのもおすすめです。ここでご紹介した内容を参考にして、水槽の引っ越しに備えてくださいね。





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