アオウオの飼育方法:適した水槽は?どこで販売されてるの?
中国(ちゅうごく)の四大家魚として知られているアオウオはソウギョ、ハクレン、コクレンとともに中国を中心に親しまれている魚です。日本でも観賞魚としての需要があり、ペットショップなどでも取り扱いのある魚です。とても大型に成長するため、飼育スペースの確保が課題になりますが、立派な体格と悠々と泳ぐ姿はカッコいいですよ。
今回は、アオウオの飼育方法や餌、適した水槽などについてご紹介いたします。
目次
アオウオとはどんな魚?寿命はどのくらい?
アオウオはコイ目コイ科ソウギョ亜科に分類される大型の淡水魚です。コイと比べると体色が青みがかっているため、青魚と呼ばれていますが、実際には黒に近く黒褐色の体色をしています。
寿命は20年前後で成長すると1.5メートル以上に育ち、体重も60キロを超える個体も確認されています。中国原産の魚ですが、世界各地に分布していて、日本でも外来種として利根川(とねがわ)周辺に生息しています。
食性は雑食性のため、藻類や小魚、甲殻類などを捕食します。
アオウオの飼育は難しい?
飼育自体は容易で水質の悪化にも強いので、ほとんど病気になりません。しかし、身体が大きくなるぶん、余裕ある飼育スペースを作らないといけないので、設備の費用がかかります。また、食欲旺盛なため成長スピードが速く、水も汚しやすいので、こまめに水換えが必要になります。
アオウオとの混泳のはできる?
アオウオは大型に成長するので、基本的には単独飼育が推奨される魚です。また、雑食性のため口に入る大きさの魚はことごとく捕食してしまいますので、アオウオと同等の大きさの魚か同種同士で混泳させるようにしましょう。
性格は荒くはないので、自分から他の魚や人に襲いかかることはありませんが、貪欲に餌を食べますので、水槽全体に餌が行き渡るように給餌しましょう。
アオウオはどこで販売されてるの?選び方は?
アオウオはペットショップ等で2,000円前後で販売されています。身体の小さい幼魚が中心に販売されていますので、初心者の方は一回り大きめの個体を選びましょう。
抵抗力の弱い個体は導入時に衰弱してしまうので、元気に泳ぐ個体を購入するようにしてくださいね。
アオウオに適した水槽は?大きさは?
アオウオを終生飼育する場合には120cm以上の水槽が必要になります。理想的なのは180cm以上の水槽やいけす、池での大型設備での飼育です。
食べかすは給餌の度に取り除くようにして、水質の悪化を防ぎましょう。ろ過装置も水を循環させるために大型のものが必要になります。また、飛び出し防止のために重さのあるガラスブタを使用するようにしましょう。
アオウオの飼育に必要なアイテムは?
水槽以外には下記のような機材を用意しましょう。
水槽設置に必要な機材
- 照明
- ろ過装置
- ヒーター、クーラー・冷却ファン
- 水質調整剤・カルキ抜き
- エアレーション
- ガラスブタ
その他の道具
- 熱帯魚用の網
- ピンセット、バケツ
- 掃除グッズ
- 餌
砂底は敷かずにオーバーフローの状態での飼育が推奨されます。ヒーターは複数設置して、アオウオの水槽全体が均一の温度になるように工夫が必要です。
水槽の立ち上げ方
- 水道水にカルキ抜きを入れ、透明になるまで待ちます。
- アクセサリーを洗って水気を切り、レイアウトしましょう。
- 水が泡立たないように静かに入れていきます。水が泡立ってしまうと汚れが舞ってしまいなかなか水質が安定しないのでやめましょう。
- ろ過装置起動、ヒーターをつけて水を循環させ、水槽内の水に酸素を含ませます。その状態で2日程おきましょう。
- 酸素が水槽内を循環することにより、バクテリアが発生しフィルターに定着したら水質が安定するので水槽の立ち上げが完了です。
水槽の立ち上げを完了してからアオウオを入手して水合わせをしましょう。
水合わせの手順は?アオウオに適した水温や水質は?
アオウオに適した水温は25℃〜28℃前後です。30℃以上の高温にはならないように気をつけて夏はクーラー等を使用します。水質は弱酸性〜中性に保つようにしましょう。ph7.5前後にします。
- 水槽のセットが完了したら入手してきたアオウオを袋ごと1時間水槽に浮かべて袋と水槽の水温をあわせます。
- 袋の水を3分の1捨て、水槽の水を少量入れて40分程おきます。
- これを2〜3回繰り返して水質をあわせます。その後アオウオのみ水槽に移し、袋の水は捨てます。
アオウオの餌は?1日に与える量や頻度は?
アオウオの餌は人工のドジョウの餌で問題ありません。または沈下性の餌をドジョウの口に入る大きさに砕いて与えると良いでしょう。1日2回食べ切れる量を与えます。与えたら与えた分だけ食べますので、量は調節しましょう。
水換えの時期は?
7日に1回を目安に下記の手順を参考に汚れた水を交換します。
- 新しい水を作ります。
- 水槽の3分の1を排水します。
- 排水した分の水を足して水換えが完了です。
月に1回は水槽、岩などを洗いましょう。歯ブラシなどを使用して細かい滑りなども取り除きます。
アオウオを飼育する上での注意点は?かかりやすい病気は?
アオウオはほとんど病気になりませんが、水質の悪化を放っておくと白点病になります。特にサイズが小さいうちは抵抗力が弱いため病気にかかりやすいので、水質を一定に管理する必要があります。
また、水槽からの飛び出し事故や追突により身体を傷つけてしまい、そこから細菌感染してしまうこともありますので注意が必要です。
水槽が狭いとストレスにより暴れやすくなりますので、静かで風通しの良い環境で飼育するようにします。水槽に保護シートをつけるのも良いでしょう。
アオウオが餌を食べなくなる原因は?
アオウオは食欲旺盛ですので、なにか異物を誤飲していないか確認します。また消化不良を起こしていることがありますので、腹部が膨れているようならガスを抜くために数日絶食させて様子を見ます。
水温を一度あげることにより、新陳代謝が活発になって、消化をたすけることができます。水温も急激に変化していないかチェックしましょう。
また、強い光や大きな音はアオウオのストレスになりますので、飼育環境の見直しをして、必要があれば改善します。
アオウオの魅力とは?
アオウオの飼育方法についてご紹介してきましたがいかがだったでしょうか?
ソウギョなどとともに日本でも観賞魚として人気のあるアオウオは立派な身体に成長して、その飼育過程を楽しめる魚です。アオウオの飼育には費用がかかりますが、準備さえすればとても飼育しやすい魚ですよ。ぜひ挑戦してみてくださいね。