コイ(carp)の飼育方法:水槽で飼う方法は?寿命はどのくらい?
コイは世界中の流れが緩やかな川や湖に生息している淡水魚です。川や池などでよくみられる黒っぽいコイと、色鮮やかでコンテストなども開かれる錦鯉などがいます。英語では前者を”carp”、錦鯉を”koi”という様に分けています。
今回はコイ(carp)の特徴や飼育方法についてご紹介します。
目次
コイとはどんな魚?寿命は?
コイは日本各地の川や沼などに生息しています。公園の池で丸々太った大きなコイを見たことがある方も多いと思いますが、体長は1m近くまで成長します。見た目はフナに似ており、特徴は口元に2対のひげがあるところです。コイは体が非常に丈夫で、劣悪な環境でも生き延びることができます。また、繁殖力も強く雑食性でなんでも食べます。そのためICUN(国際自然保護連合)が定める「世界の侵略的外来種ワースト100」に選ばれています。
寿命は20年と長く、中には70年近く生きる個体もいるようです。
コイの飼育は難しい?飼い方のポイントは?
コイは生命力が強く、水質の悪化にも平気なため飼育は簡単です。飼い始めは小さいですが、1m近くになった時に飼育スペースの確保ができないとそこで成長が止まり、体が変形してしまう場合もあります。また寿命も長く、飼育しきれなくなる可能性がありますので、後々のことを考えて飼育しましょう。
コイの混泳のルールや注意点
コイは他のお魚を襲うことはありません。コイの大きさにもよりますが、40~50cmの大きさになってくると、口を開けただけでメダカなどが入ってしまい、結果として食べられてしまうことはありますが、コイ自らが他のお魚を襲うことはありません。混泳するとすれば体長が10cm以上のお魚にしたほうが無難です。
コイの選び方は?
コイをアクアリウムショップで購入する際は、元気な個体を選びましょう。体つきがガリガリにやせ細っていたり、ブクブクと太っていないか、水槽内を元気に泳ぎ回っているかどうかは最低限チェックしましょう。また、コイの体表を観察して、寄生虫がついていないか、斑点ができていないか、ひれはボロボロになっていないかも併せてチェックしてから購入しましょう。
コイを飼うために適した水槽は?
コイは飼育環境により大きさが異なりますので、大きくしたい場合は、大きな水槽で飼育します。しかし、コイの成長に合わせて水槽も適した大きさのものに変えていくことをおすすめします。
コイの飼育に必要なアイテムは?
コイの飼育に必要なアイテムです。
1.水槽の外に設置する設備
- 水槽設備・・・水槽台、水槽マット、フタ
- ろ過装置・・・フィルター・ろ材(外掛け式や上部式など併用すると良いです)
- 水温調節・・・ヒーターやサーモスタット
- 水質調整・・・水質調整剤(カルキ抜き)
- ポンプ・・・エアレーション
- そのほか・・・照明
2.水槽内に設置するもの
- 水草・・・コイは雑食なので、水草を植えると食べられてしまいます。レイアウトとして魅せるためだけであれば人工の水草で良いでしょう。水槽内の環境を保つために水槽を入れる場合は、成長が早く丈夫なアナカリスがおすすめです。
- 底床・・・コイは底砂がなくても飼育できるので、ベアタンクでも飼育できます。底砂を敷く場合は丸みのある砂利が良いでしょう。コイが泳いでいて底砂を巻き上げることも多いのでソイルは避けた方が無難です。
3.その他飼育に必要なもの
- 餌・・・コイは雑食性でなんでも食べます
- 掃除や水換えグッズ・・・バケツ、プロホース、メラミンスポンジ
水槽の立ち上げ方は?
コイの水槽立ち上げについて説明します。
- 水槽を購入したら洗剤を使用しないで洗浄する
- 水槽を水槽台に置き、フィルターをセットする
- 底砂を敷き、カルキ抜きをした水を入れて、水草を植える
- 1週間ほどフィルターを回せば水槽が立ちあがります
水合わせの方法は?コイに適した水温や水質は?
コイに適した水温は5℃程度の低温でも適応できますが、適温は15~30℃でpHは6.5~7.5に調整しましょう。
- 購入した袋のまま、水槽に30分~1時間程度浮かべる
- 水温を合わせたら、袋に水槽の水を1/3程度入れて、30分~1時間程度待つ
- 2を数回繰り返して、水質を合わせる
- 水槽にコイを放ちます
1日の餌の量や水槽の水換え時期と方法は?
餌の量や与える頻度は?
1日に2度、2~3分で食べ終わる量をあげてください。
水換えの時期と方法は?
小さい水槽であれば、1週間に1度、90cm以上の大きい水槽であれば2週間に1度、水槽の水の1/3程度を目安に交換しましょう。
コイを飼育する上での注意点は?どんな病気にかかる?
コイは環境の変化に強く、体も丈夫ですが病気には罹ります。コイが頻繁に飛び跳ねたり、水槽やオブジェに体をこすりつけている場合は、寄生虫が原因のウオジラミ症やイカリムシ症の可能性があります。その他にも、白点病や尾ぐされ病など様々な病気がありますが、いずれも薬浴で手当てすることができます。
コイが餌を食べない原因は?
コイが餌を食べない場合は水温のチェックをしてみましょう。水温によって食べる餌の種類を変えるという説もあります。15℃以下になると食べる量も少なくなるので、水温に変化がないか確認してください。水温に問題がないのに餌を食べない場合は、病気の可能性もありますので、しばらく様子をみましょう。
コイを飼育する魅力とは?
コイは錦鯉とは違って見た目は派手ではありませんが、丈夫で水質悪化にも強くとても育てやすいお魚です。人懐っこくて寿命も長いためじっくり飼育ができますので、アクアリウムの初心者の方は飼育してみてはいかがでしょうか?