ナイフフィッシュ(ナギナタナマズ)の飼育方法:混泳はできる?餌は何を食べる?
ナイフフィッシュは別名ナギナタナマズとも呼ばれており、その名の通り、身体がナイフのように平たいことから命名されました。名前にナマズという文字が入っていますがナマズの仲間ではなく、アロワナなどの古代魚に分類される淡水魚になります。
今回は、ナイフフィッシュの飼育のポイントや混泳のルール、餌などについてご紹介していきます。
目次
ナイフフィッシュとはどんな魚?寿命はどのくらい?
画像元:楽天市場
ナイフフィッシュはアロワナ目ナギナタナマズ科(オステオグロッスム目・ノトプテルス科)に分類される魚で、東南アジアやアフリカに分布しています。アフリカが起源であると考えられていましたが、その経路は不明とされており、DNAの研究によって白亜紀におけるインド亜大陸の北上によって移動した可能性が示唆されるようになりました。
成長すると種類により異なりますが、20cmからまた1メートル近く成長する個体までさまざまです。寿命は10年前後ですが、15年以上生きた個体も確認されています。
ナイフフィッシュの飼育は難しい?
ナイフフィッシュは飼育自体は容易でとても飼育しやすい魚ですが、成長すると身体が大きくなるため大きな飼育スペースを用意する必要があります。飼育するナイフフィッシュの種類が、どのくらい成長するのか検討した上で迎える必要があります。
ナイフフィッシュの価格は?購入するときの選び方は?
ナイフフィッシュはペットショップで1,000円〜10,000円前後で購入することが可能です。種類によって価格にばらつきがあり、人気のスポテッドナイフフィッシュの場合は、幼体で1,000円前後での入手が可能ですが、ロイヤルナイフフィッシュやアロワナナイフフィッシュなどは1万円前後と高額になります。
選び方のポイントは、体色がきれいで身体に傷をつけていないものを選んで購入しましょう。
ナイフフィッシュとの混泳はできる?
ナイフフィッシュは肉食で他の魚を捕食してしまう可能性がるので、単独飼育が基本になります。
名前:スポテッド・ナイフフィッシュ
税込価格:850円
飼育に適した水槽の大きさは?
ナイフフィッシュは最低でも60cm〜180cmの水槽が必要になってきます。1メートルを超える大型のナイフフィッシュは120cm水槽が必要です。また、水槽サイズが大きくなると水の容量が大きくなってくるので丈夫な専用の水槽台が必要になります。
アクリル水槽の方がガラス水槽よりも安く手に入れることができますが、ナイフフィッシュの飼育は長期になりますので、ガラス水槽がおすすめです。
飼育に必要なアイテムは?
水槽以外には下記のような機材を用意しましょう。
水槽設置に必要な機材
- 照明
- ろ過装置
- ヒーター、クーラー・冷却ファン
- 水質調整剤・カルキ抜き
- エアレーション
その他の道具
- 熱帯魚用大型の網
- ピンセット、バケツ
- 掃除グッズ
- 餌
底砂は敷かずにベアタンクの状態での飼育が良いでしょう。平たい身体を砂利に擦り付け怪我をしてしまうことがあるためあまりおすすめできません。
水槽の立ち上げ方は?
- 水道水にカルキ抜きを入れ、水が白から透明になるまで待ちカルキをぬきます。
- 砂利やアクセサリーを洗って水気を切り、レイアウトしましょう。
- 水が泡立たないように静かに入れていきます。水が泡立ってしまうと水中内の汚れが舞ってしまいなかなか水質が安定しないのでやめましょう。
- ろ過装置起動、ヒーターをつけて水を循環させ、水槽内の水に酸素を含ませます。
- 酸素が水槽内を循環することにより、バクテリアが発生しフィルターに定着するので水質が安定し水が汚れにくくなります。
- 水槽の立ち上げを完了してからスポテッドナイフを入手して水合わせをしましょう。
水合わせの手順は?水温や水質は?
ナイフフィッシュに適した水温は25℃〜28℃前後です。水温の変化にも幅広く対応できますが熱帯域出身の魚ですので、低温になりすぎないように注意しましょう。水質は中性を維持しましょう。phは7.5にします。
- 水槽のセットが完了したら入手してきたナイフフィッシュを室温に慣れさせてから袋ごと1時間水槽に浮かべて袋と水槽の水温をあわせます。
- 袋の水を3分の1捨て、水槽の水を少量入れて40分程おきます。
- これを2〜3回繰り返して水質をあわせます。その後ナイフフィッシュのみ水槽に移し、袋の水は捨てます。
ナイフフィッシュの餌は?与える頻度は?
生き餌を中心に金魚やメダカなどを与えます。幼体のうちは赤虫を与えるのが良いでしょう。人工飼料に慣れるまで時間がかかります。夜行性のため夜間に与えると活発に食べます。食欲旺盛で与えたら与えた分だけ食べますので量は調節して与えましょう。1日2回が目安です。
水換えの時期は?
7日に1回を目安に下記の手順を参考に汚れた水を交換します。
- バケツに新しい水を用意します。
- 水槽内の3分の1水を排水します。
- 新しい水を3分の1入れて水換えしましょう。
水質の悪化には大変強い魚ですが、水槽内がコケなどで汚れてくるとカビや菌が繁殖しやすくなるので月に1回は水槽もキレイに洗いましょう。
ナイフフィッシュを飼育する上での注意点は?
ナイフフィッシュは身体が大きくなるスピードが早く2〜3年でサイズが50cm近くになります。ある程度身体が大きくなってきたら、餌の量を調節してサイズをコントロールしないと、あっという間に大きくなってしまい広い飼育スペースが必要になりますので、水槽のサイズアップが難しい場合には餌の量を調節してください。
ナイフフィッシュは、口にはいる物でしたら基本的になんでも飲み込んでしまうので誤飲しないように異物などは素早く取り除いて管理しましょう。水質が悪化すると目が白濁してしまうことがあるので。phを下げないようにして飼育します。
餌を食べない場合はどうする?
ナイフフィッシュは平べったい体つきをしていますので、厚みがある大きな餌は消化することができません。腹部が膨らんでいて餌を食べない場合には消化不良になってしまっていることがあるので、餌を抜いて胃腸を休ませて様子を見ましょう。
また、夜行性で薄暗い環境を好むので周りが明るかったりすると、警戒して餌を食べなくなることがあります。給餌の時間をなるべく夜間にズラして周りを暗くし、ナイフフィッシュが餌を食べやすい状況を作ってあげるようにしましょう。
ナイフフィッシュを飼育する魅力とは
ナイフフィッシュは独特の形状をしており、その名の通りナイフのような形状の魚です。ヒレをヒラヒラさせて泳ぐ姿はとても優美で美しい一方、肉食魚としてワイルドに餌を食べる姿も迫力がありとても魅力ある魚です。こちらの記事を参考に、ナイフフィッシュの飼育に興味を持っていただければ幸いです。