トミヨの飼育:水槽の立ち上げ方は?寿命はどのくらい?
トミヨという魚を聞いたことがあるでしょうか?寒い地域に生息しており流水を好む魚です。清流を好み水が綺麗な環境で生活しています。淡水や汽水など幅広い水質の場所で生活するトミヨですが、飼育はむずかしいのでしょうか?
今回はトミヨの飼育方法や水槽の立ち上げ方、寿命などについてまとめてみました。繁殖させ、稚魚から飼育する楽しみ方もできますよ。
目次
トミヨとはどんな魚?寿命はどのくらい?
トミヨは冷温の水質に生息する魚です。日本では北海道やオホーツク海などでの生息が確認されています。朝鮮(ちょうせん)半島やシベリアでも生息が確認されています。清流に住むため自然保護の象徴になっており、絶滅危惧種にもなっている魚です。
成長すると5cm〜8cm前後に成長し、寿命は1年半から2年と短命です。トミヨは別名トゲウオとも呼ばれており、背ビレや胸ビレが硬いです。
また産卵期には水草を集めて巣作りをしたりと珍しい行動をとる面白い魚です。
トミヨの飼い方は難しい?飼うときのコツは?
トミヨは水質変化、温度変化に敏感な魚で細かな水の管理が必要になるため、初心者向きではありません。大きさはそこまで大きくならないので同種同士での混泳は可能ですが、他の魚との混泳は水温の違いから種類は限られてきてしまいます。
トミヨの価格は?購入するときの選び方は?
トミヨは地域によって天然記念物に指定されており、その数は減っているため捕獲は困難です。価格は500円前後で養殖された個体がペットショップで販売されています。
身体の模様が綺麗なもの、動きが機敏なものを選びましょう。
トミヨに適した水槽は?
トミヨ単体の飼育でしたら45cm水槽で大丈夫ですが、ろ過装置の機能を上げるために60cm以上の水槽が水が汚れにくく、オススメです。
高温はトミヨにとって命取りになりますので必ずクーラーを設置するようにしましょう。
他の魚との混泳は冷温を好みエビ類などと混泳させると良いでしょう。タナゴなどとの混泳は適温が違うのでどちらかが弱ってしまう場合がありますので、避けましょう。
餌は川魚の餌で問題ありませんが赤虫なども好んで食べます。
水槽以外に準備するものは?
トミヨを飼育する上で必要なものは以下のアイテムです。
- カルキ抜き
- ろ過フィルター
- 川魚の餌、赤虫等
- 重さのあるフタ
- 温度計
- クーラー
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底砂は細かい目のものが良いでしょう。くぼみをつけるとそこでイトヨが身体を休めます。
水草などを設置すると卵を産み付けやすくなり、繁殖を考えている場合必要になります。また水温が上がらないようにクーラーを設置しましょう。夏場はエアコンの設定温度を低くするかクーラーを設置しないと乗り越えられません。
飼育するまでの手順は?
- 水槽を購入してきたら一度洗って、天日干しして完全に乾かします。
- カルキ抜きを入れて少し置き、洗った砂利を入れて水が透明になったら水を静かに入れます。
- 水温は15℃〜20℃に設置します。
- 水質は弱酸性〜中性にします。
冬場は問題ありませんが、夏場の温度管理は必要です。
水を入れたらフィルターを起動させて水を循環させて酸素を流し、バクテリアを発生させてフィルターに定着させます。水が完成するまで2日ほどかかります。最低でも一晩は置いた方が水がなじみます。
水槽に入れるまでの手順は?水温や水質は?
水槽のセットが完了したら購入してきたトミヨを手早く袋ごと水槽につけて1時間置きます。水槽の水と袋の中水温を一緒にしてください。
水温が同じになったら次に袋の水を3分の1捨てて水槽の水を足します。そのまま40分ほど置いて2、3回同じように繰り返します。水質が同じになったらトミヨのみを水槽に移します。袋の水は捨てます。
購入後の移動時に水温が上がることがあるので、なるべく水温を上げないためにクーラーボックスなどでの移動がオススメです。
トミヨの1日の餌の量や水槽の水換え時期と方法は?
1日の餌の量、回数は?
1日2回食べきれる量の餌を与えましょう。赤虫など水が汚れやすい餌はその都度取り除くようにします。
水換えの時期は?
1週間に1度、水槽の3分の1の水を新しいものに交換します。一度に全て変えてしまうとトミヨの負担になりますので避けましょう。夏場は上がりすぎないようにクーラーなどを使用して水換えをしましょう。
餌の与えすぎで水が汚れやすくなる場合があります。排せつ物は毎日取り除き、水の腐敗を防ぎましょう。
トミヨを飼育する上での注意点
トミヨはろ過装置を循環するタイプにして水質の悪化を極力抑えます。高温多湿に弱く、すぐに弱ってしまうので温度を一定に保つことが大事です。
またトミヨは水質が悪化すると白点病にかかる場合があります。薬浴をして手当てしましょう。初期には食塩浴でも効果があります。また口周りや身体に赤い斑点ができた場合は高温によるショック状態で身体に菌が感染してしまう恐れがありますので、徐々に温度を下げて様子を見ましょう。
一気にさげると身体に負担がかかりそのまま死亡してしまうことがあるので注意が必要です。
トミヨが餌を食べない場合はどうする?
トミヨは水質が悪化すると餌を食べなくなる場合があるので水換えをして様子を見ましょう。また赤虫などは好んで食べますが残っていた場合は水質の悪化につながりますので、取り除きます。
トミヨの身体に白い斑点ができていないか、赤くただれて病気にかかっていないかチェックしましょう。そのような傾向がある場合には絶食させて手当てします。水温が一定に保たれるように配慮して水換えを行えばトミヨのダメージ軽減につながり回復しやすくなるでしょう。
トミヨを飼育する魅力は?
トミヨは清流を好み自然界でも貴重な魚です。繁殖を楽しむことができ、稚魚をふ化させることで継続して飼育を楽しむことができます。
こちらの記事を参考にトミヨに興味をもっていただければ幸いです。