ブルーギルの飼育:※生態調査などの目的がないと飼えない?
ブルーギルは特定外来生物としてメディアなどにもよく取り上げられる魚ですが、まず大前提として基本的にペットとしての飼育は禁止されており、違反した場合には刑罰に処せられる可能性があるので、注意が必要です。研究目的でどうしても飼育する必要がある場合は行政に届け出する必要があります。
このような点を踏まえた上で、このページではブルーギルの飼育についてご紹介していきます。
目次
ブルーギルとはどんな魚?
ブルーギルは北米に生息する魚で、浅瀬や湖周辺を中心に幅広く活躍している魚です。日本にも外来種として持ち込まれ、根付いた魚で現在は琵琶湖などでも生息が確認されています。
ブルーギルは円盤のような形が特徴で成長すると20cm前後に成長します。野生のものは40cm以上になる個体もいます。寿命は10年前後です。尾びれや背ビレに小さな棘があり不用意に触ると怪我をする恐れがあるので注意が必要です。
また口内にも歯があるので気をつけてくださいね。
ブルーギルの飼い方は難しい?飼うときのコツは?
飼育は簡単と言われています。なぜなら、ブルーギルは大変丈夫で、ある程度の水質変化に耐えられるためです。ただし、ブルーギルの性格は荒く、縄張り意識が強いので単独飼育が基本です。また口に入る魚は捕食してしまうので、エビや小魚との混泳も避けましょう。
ブルーギルは捕獲のみ
ブルーギルは釣りをして入手する魚でです。飼育に必要な届け出して、行政から許可をもらってから捕獲しにいきましょう。飼育する目的によっても捕獲する個体は変わってくるかと思いますが、おすすめを入手すると繁殖時期は春?夏にかけて繁殖します。
飼うために適した水槽は?
ブルーギルは複数混泳させる場合には40cm以上になるので、120cm以上の水槽が必要です。また縄張り意識が強いので、テリトリーを区切れるような流木や岩場が必要です。またブルーギルは強い水流が苦手なので、緩やかな水流がつけられるろ過フィルターを用意すると良いでしょう。
水温や水質の変化には大変強いのですが高温が苦手なので、水温は一定になるように室内の温度の上下をなくす工夫や、夏場はクーラーを使用するなどの対策が必要です。
水槽以外に準備するものは?
- カルキ抜き
- ろ過フィルター
- 肉食魚用の餌
- 流木や隠れ家
- フタ
底砂を敷く場合は砂利などがオススメです。ブルーギルは水換えの際力が強く、なよく跳ねるので、フタをして飛び出し事故を防止しましょう。
餌は雑食性ですが、肉食よりですので、キャットや川エビなどを好んで食べます。たまに赤虫や小赤などの生餌を与えると食いつきます。これらの餌は与えすぎると水がすぐ汚れるので量を調節してあげましょう。
水槽の立ち上げ方は?
水槽を購入してきたら一度洗って、天日干しして完全に乾かします。その後水道水にカルキ抜きを入れてカルキを抜きます。最初水が白く濁りますが馴染むと透明です。
水温が変化しないように一定に保ちながら水を静かに入れます。この時に洗った底砂、隠れ家をセットしてから入れましょう。水温は20℃に設置します。
水を入れたらフィルターを起動させて水を循環させて酸素を流し、バクテリアを発生させてフィルターに定着させます。水が完成するまで2日ほどかかります
ブルーギルを水槽に入れるまでの手順は?水温や水質は?
水槽のセットが完了したら購入してきたブルーギルを、袋ごと水に浮かべて1時間程置いて水温を合わせます。ブルーギルは袋を開けると跳ねて暴れる場合があるので、注意しましょう。
次に袋の中の水を少し捨て、水槽の水をいれます。そして40分程置いてから2、3回同じように繰り返します。水質が一緒になったか確認してからブルーギルを水槽内に移します。移動させる際には手をウロコで切らないように注意しましょう。また噛み付いてくる場合もあるので、注意が必要です。
1日の餌の量や水槽の水換え時期と方法は?
1日の餌の量、回数は?
1日2回食べきれる量の餌を与えます。残った餌は水質の悪化に繋がるので、取り除くようにしましょう。魚の切り身や赤虫などをおやつがわりに上げると好んで食べます。
水換えの時期は?
1週間に1回3分の1の水を新しいものに交換します。この時に水温が下がらないように温度を確認しながら水換えを行なってください。また網で移動させる際、網を食い破る場合があるので、丈夫な素材の網を使うようにしましょう。
ブルーギルを飼う上での注意点
ブルーギルは大変丈夫ですが、30℃以上の高温には弱く水面に上がって飛び跳ねる危険があります。一度飛び出てしまうと身体に傷がつき弱ってしまうので重さのあるフタを用意して設置するのが良いです。
ブルーギルは水質が悪化するとポップアイという眼球が突出する病気にかかる場合があります。食塩浴をするか、水換えをして様子を見ましょう。水換えをする場合には3分の1の水を新しいものに変えてphを調節しましょう。水温もチェックすると更に対策ができます。
ブルーギルが餌を食べない場合はどうする?
ブルーギルは雑食性なのでなんでも食欲旺盛に食べてくれます。もし、ブルーギルが食欲がない場合は餌を食べ過ぎたことによる消化不良を起こしている可能性があります。1日絶食して様子を見ましょう。
また複数のブルーギルを飼育している場合、テリトリー争いに負けて食べられてないことが考えられます。水槽を分けるなど攻撃されている個体を隔離して対応するとよいでしょう。または人工飼料になれてない場合もあるので、生餌や魚の切り身を与えて見ましょう。
ブルーギルの飼育は生態調査のみ
ブルーギルの飼育には許可とハッキリとした目的が必要です。安易に飼育すると違法ですので、これから飼育されようという方は手順をふんで飼育を始めましょう。また釣ったブルーギルをリリースすることも違法ですので、可哀想ですが埋めてあげる等の対策が必要です。