アクアリウム入門編:予算はどのくらい?おすすめの水槽は?
当サイトではアクアリウムに関する様々な情報をお伝えしていますが、今回は、そもそもアクアリウムとは何なのか、費用はどれくらいかかるのかなど、アクアリウムの入門についての情報をご紹介します。初心者におすすめの水槽や熱帯魚、水槽の立ち上げに必要なアイテムや手順など、アクアリウムを始めるにあたって参考になる情報についてもご紹介します。
目次
アクアリウムとは?
アクアリウムとは、水生生物や水生植物を育成する設備や環境のことを意味します。その概念は水族館のような大規模な施設・設備から個人宅のような小規模な設備までに至りますが、一般的には、熱帯魚などの観賞魚や水草を育成すること、或いはその育成のために作られた水槽環境を指すことが多いです。アクアリウムの種類には、淡水水槽、海水水槽、水草水槽、ネイチャーアクアリウム、アクアテラリウムなどがあります。
アクアリウムの予算は?どのくらいかかるの?
アクアリウムにかかる費用には、大きく分けて初期費用と維持費用があります。水槽のサイズや飼育環境などによって異なりますが、最もポピュラーといわれている60cm水槽で淡水魚の飼育をする場合は、おおよそ以下の費用がかかると考えられます。
初期費用
- 水槽(60cm)約3,000円
- 水槽台(スチール製)約6,000円
- 照明(LEDライト)約10,000円
- ろ過フィルター(上部式、ろ材付き)約5,000円
- ヒーター(可変式オートヒーター)約3,000円
- エアーポンプ 約2,000円
- 水質調整剤 約500円
- 水温計 約300円
- 水質測定キット 約1,000円
- ソイル(パウダー型8リットル)約1,500円
- 水草 種類にもよりますが、3,000円程度あれば何種類か揃えることが可能です。
- 生体 種類にもよりますが、60cm水槽を満たすためには3,000円程度かかります。
- バケツ 約100円
- プロホース 約1,000円
- コケ取りグッズ(メラニンスポンジ等)約100円
- 生体の餌 約500円
合計約40,000円
最近では、水槽に周辺機材が含まれている水槽セットも販売されています。それぞれのアイテムを個別に購入するよりもお得で、一度に必要な道具を揃えることができるのでおすすめです。なお、上記の金額はメーカーや製品、販売ショップなどによって多少前後しますので注意してください。
維持費用(月額)
- 上部フィルター(常時稼働) 約170円
- ヒーター(150W、10時間稼働)約1,200円
- 照明(LED、10時間稼働)約120円
- エアレーション(3W、常時稼働)約30円
- 餌(500円の製品を4,5か月で消費すると仮定)約100円
合計約1,620円
なお、上記の金額は製品のワット数や電気の基本料金などによって異なりますので、目安として参考にしてください。
アクアリウムの入門におすすめの水槽は?大きさは?
アクアリウム入門におすすめしたい水槽は、60cmサイズのガラス水槽です。60cm水槽は水槽の中で最も流通数が多いため、水槽だけでなく周辺機器のバリエーションが幅広いというメリットがあります。水量も60リットルあるため、水量の少ない小型水槽と比べると水質の維持がしやすく、生体の飼育環境にも適しています。水槽の素材についてはガラスとアクリルの2種がありますが、ガラス製の方が安価なため初心者の方にはおすすめです。ガラス製を選ぶ場合は、フレームの有無や、シリコンの接着面などをチェックしましょう。
アクアリウムに必要な機材や道具は?
アクアリウムを始める際は、主に次のような機材やアイテムを準備しましょう。
- 水槽
- 水槽台(水槽は意外に重量があり、一般の家具では重みに耐えられないこともあるため専用の台を準備しましょう)
- 照明(水草を美しく育成したい場合には特に必要です)
- ろ過フィルター(飼育水をろ過するための機材です。上部式、外部式、外掛け式、底面式の4種があります)
- ろ材(飼育水をろ過するアイテムで、ろ過フィルターにセットして使用します)
- ヒーター(水温を温かく保つ道具で、特に熱帯魚の飼育に必要なアイテムです。温度固定型オートヒーター、温度可変式オートヒーターなどの種類があります)
- エアーポンプ(水中に酸素を供給するアイテムです)
- 水質調整剤(カルキや有害物質などを除去します)
- 底砂(生体メインの場合は砂利や大磯、水草を育てる場合はソイルがおすすめです)
- 水草(気に入ったもの、育てやすいものを選ぶことができますが、飼育する生体の水温や水質に合ったものを選びましょう)
- 餌(生体が食べやすい大きさや形状の餌を選びましょう)
アクアリウムを立ち上げる手順は?
- 水槽を置く場所を決め、水槽台をセットします。
- 水槽を洗います。生体に悪い影響を及ぼすため、洗剤は使用しないようにしましょう。水槽が乾いたら水槽台にセットします。
- 水をカルキ抜きして水質を調整します。
- 底砂・水草などのレイアウトを行います。
- カルキ抜きした水を入れます。
- ろ過フィルターやヒーターなどを設置し、電源を入れます。
- 水だけの状態で、2週間~1か月程度空回ししましょう。酸素が循環してバクテリアが定着し、水質が安定しやすくなります。
- 上記の手順を終えたあと、飼育する生体を購入します。
- 生体を入手したら、水合わせを行って水槽に入れてください。
アクアリウムの入門におすすめの魚は?
1.ネオンテトラ
華やかなボディが特徴的な、熱帯魚の中でも特にポピュラーな魚です。小型ですが、迫力ある群泳を楽しむことができます。水温水質の変化にも強いため、丈夫で育てやすく、アクアリム入門にはぴったりの熱帯魚です。
2.アカヒレ
小型で、尾びれが赤いのが特徴の魚です。適応力が高く、水温・水質の変化にも強いため初心者の方にもおすすめです。育てやすく性格も穏やかなので、様々な魚と混泳させることができます。
3.グッピー
長くてカラフルな尾ビレが特徴の、熱帯魚の代表格ともいえる魚です。ポピュラーなため入手しやすく、品種が多いのもポイントです。育成は難しくありませんが、高温に注意して飼育しましょう。
4.ベタ
鮮やかな色のボディと長いヒレが特徴の熱帯魚です。一匹でも存在感があるため、インテリア性が高いのも魅力です。飼育方法は比較的容易ですが、闘魚と呼ばれるほど気性が荒いので混泳には向いていません。
はじめてアクアリウムを立ち上げる上での注意点は?
アクアリウムを立ち上げる際は、水槽を生体の飼育に適した環境に整えることが重要です。早く魚を導入したいと思うかもしれませんが、魚を健康に育成するためには必要な時間と手間をかけて水槽を立ち上げる必要があります。どうしても短期間で飼育を開始したい場合は、バクテリア定着済の低床を使用したり、既に立ち上がっている他の水槽から飼育水を譲ってもらうなどの方法をとることも可能ですが、どちらにしてもバクテリアの定着には時間がかかるため、あまりおすすめはできません。
まとめ
アクアリウムのルーツは2000年以上も前に遡るといわれており、古くから人々の生活に取り入れられてきた趣味・娯楽でもあります。近年はネットの普及などによって道具や情報が入手しやすくなり、より身近な存在になってきました。ここでご紹介した内容を参考にして、アクアリウムに挑戦してみてくださいね。