オスカーの飼育方法:適した水槽の立ち上げ方は?餌は何食べる?
オスカーは、鮮やかでワイルドな模様のボディーが印象的な、南米(なんべい)原産の熱帯魚。中型・大型熱帯魚の入門としておすすめされることが多く、世界的にも観賞魚として有名な魚です。飼い主を見分ける賢さを持ち、大きく育って長生きしてくれることも魅力のひとつですよ。
今回は、オスカーの飼育方法や飼い方のコツ、水槽の立ち上げ方や餌などについてご紹介します。
目次
オスカーとはどんな魚?寿命はどのくらい?
オスカーは、スズキ目シクリッド科のアメリカン・シグリットの一種。「オスカー」という名称は英名で、「アストロノータス」という学名でも知られる熱帯魚です。いくつか種類がありますが、全体的にずんぐりしたボディーを持ち、鮮やかで大きな模様を有しているのが特徴的。主にペルー、コロンビア、ブラジルなど南米(なんべい)の河川に生息しています。最大で45cmほど、重さは1.5kgほどまでに成長します。寿命については、種類にもよりますが平均的には10年程度といわれます。
オスカーの飼育は難しい?
オスカーは、一般的な淡水魚と同じ器材で飼育できます。メジャーな熱帯魚なので、情報を得られやすいというメリットもあります。大型の水槽を用意する必要はありますが、慣れれば比較的飼育しやすいといえるでしょう。混泳については、気性が荒いため初心者向きではないといわれています。
オスカーの販売価格は?購入するときの選び方は?
オスカーは、熱帯魚ショップやネット通販などで販売されています。品種改良が進み、さまざまな種類があります。種類やサイズによって価格差があり、ワイルド個体は3万円前後で販売されているようですが、2,000円前後で入手できる種類もあります。
種類:タイガーオスカー
税込価格:756円
名前:レッドオスカー
税込価格:756円
名前:レモンオスカー
税込価格:1,620円
オスカーの飼育に適した水槽は?
オスカーは最大で45cmほどに成長し、成長スピードも早いので、飼い始めの段階で大型の水槽を用意することをおすすめします。奥行きが45cm以上あれば60cmの水槽でも飼育可能といわれていますが、成長したオスカーにとっては90cm以上の水槽の方が適しているようです。90cm以上あれば終始飼育できますので、途中で水槽を買いなおす必要もなくなります。居住スペースが狭いとストレスや病気の原因にもなりますので、余裕のある水槽を選ぶようにしましょう。
オスカーの飼育に必要なアイテムは?
水槽以外では、次のようなアイテムを準備しましょう。
- 水槽台、フタ
- ろ過装置
- ヒーター、クーラー
- 水温計
- 水質測定キット
- カルキ抜き
- エアーポンプ
- 餌
- ピンセット
- バケツ
- コケ取り
基本的には底砂等は入れず、ベアタンクでの飼育を推奨します。オスカーは底砂を荒らしたり水草を抜いたりする傾向があり、大食いで食べ残しも発生しやすいためです。ジャンプ力があり、生体によっては水面に顔を出してかみつくこともありますので、フタに重しを置きましょう。
水槽の立ち上げ方
- 水槽を丸洗いして乾燥させます。
- 水槽に水道水を入れてカルキ抜きをします。
- 各設備を設置し、バクテリアを入れます。
- ろ過フィルターで水槽内の水を循環させましょう。バクテリアを繁殖させるため、数日間は水だけを循環させます。
上記の手順を終え、水槽環境を整えたあとで生体を購入しましょう。オスカーの幼魚を飼う場合は、幼魚の体力や適応能力が低いため、立ち上げて1カ月程たった水槽に入れることが望ましいです。
水槽に入れるまでの手順は?水温や水質は?
オスカーを購入したら、次の手順を参考に水合わせを行いましょう。
- 生体が入っているビニール袋を開封せず、30分ほど水槽に浮かべます。
- ビニール袋に小さめの穴を開け、袋と水槽の水が混ざるまで30分ほど待ちます。
- 生体を水槽に移します。一気に流し込まず、袋を横にした状態で水槽に浮かべ、生体が自分から水槽に移るようにしてあげることがポイントです。
水温は20度~28度、水質は弱酸性~アルカリ性が適しています。生息地の緩やかな川に合わせて、水流は弱めに設定しましょう。
餌は何を食べる?餌の量や与える頻度は?
オスカーは肉食性で赤ヒレなどの生き餌を好みますが、人工飼料も食します。食いしん坊なので、人工飼料を中心にバランスよく与えることをおすすめします。頻度は1日に2回が目安です。
水変えの時期と方法は?
オスカーは餌を食べ散らかすことが多いため、水質が悪化しやすくなります。このため、週に1回は水換えすることをおすすめします。水槽の3分の1程度の水を排水し、カルキ抜きした新しい水を入れましょう。その際に、コケ取りなど水槽内の掃除を行うことも必要です。
オスカーを飼育する上での注意点
オスカーは、穴あき病や白点病などにかかりやすいといわれています。穴あき病は、水質の異常やビタミン不足などが原因で発生する病気です。日頃から水質をチェックし、餌をバランスよく与えることが重要です。発病したらグリーンFゴールドなどを餌に混ぜて経口投与しましょう。
白点病は、急激な水質変化などにより発生しやすい病気です。水温を28度~30度程度に上げ、4分の1ほど水量を替えることで治ることもあります。薬剤を用いる場合は、グリーンFクリアやメチレンブルーなどで薬浴させましょう。
餌を食べない場合はどうする?
入荷直後で大型のオスカーの場合、すぐに餌を食べないケースがあるようです。購入する際に、餌についてショップに確認しておくと安心です。
また、オスカーはさまざまな餌を好む傾向が強いため、餌の種類を固定せず、バリエーションを持たせて与えることが重要です。
水槽環境が原因で弱ることもありますので、水温水質をチェックしてみてください。体表や動き等に異常な変化があった場合は病気も疑い、適切に対処するよう心がけましょう。
オスカーを飼育する魅力とは?
オスカーはかわいい幼魚からどっしりした成魚へ成長するため、とても育てがいのある魚です。種類も豊富なので、自分好みのオスカーを選べるのも魅力のひとつ。飼い方のコツを覚えて、長く大事に育ててあげてくださいね。