ブラックバスの飼育方法:寿命はどのくらい?餌は何を食べる?
ブラックバスは大きな身体と筋肉質で力強い見た目の迫力ある魚です。水質の悪化にも大変強く生命力の強い魚なので、飼育はしやすい魚になります。ただし、こちらのブラックバスですが、外来生物法で新たに捕獲、飼育することが禁止されている魚でもあります。研究や教育目的での飼育は各地の環境事務所等に申請して許可書を発行してもらう必要がありますから注意して下さいね。
今回は、ブラックバスの飼育方法や餌、寿命などの特徴を紹介していきます。
目次
ブラックバスとはどんな魚?寿命はどのくらい?
ブラックバスはスズキ目サンフィッシュ科のうち淡水魚に分類されるサンフィッシュ属の魚を指します。
寿命は10年から20年で成長すると種類によりますが、40cmから最大80cm前後に成長します。自然界のものは北米(ほくべい)大陸原産で、河川や沼地、湖など数多くの場所に生息しています。日本にも外来魚として輸入されたものが根付いており、琵琶湖(びわこ)などでは、オオクチバス・コクチバス・フロリダバスの3種類が生息が確認されています。
肉食性が強く小魚や甲殻類などを捕食して食べます。冬などに低温状態が続くと冬眠状態になり、底の方でじっとして動かなくなります。
ブラックバスの飼育は簡単
ブラックバスは飼育しやすく飼育自体は容易にできます。飼育を始めるまで許可が必要な点で手間がかかる魚ですが、水温の変化にも柔軟に対応できる魚です。
ブラックバスと混泳はできる?
ブラックバスは、口に入る大きさの魚を貪欲に捕食してしまうので、基本的には単独飼育が基本になります。水草なども好んで食べてしまいますので注意が必要です。同種同士で飼育する場合には岩などを設置して避難場所を作るようにしましょう。餌を巡って喧嘩する場合がありますので相性を見ながら混泳するようにします。
ブラックバスを購入するときの選び方は?
ブラックバスは、ペットショップでの販売や釣り上げた魚の飼育、または人に譲ってもらったり譲ったりするのも違法になりますので、許可を受けた上で決まった数の個体を琵琶湖(びわこ)などから採取して飼育を始めましょう。飼育するブラックバスは、なるべくうろこが剝がれていない個体を選びましょう。
ブラックバスに適した水槽の大きさは?
ブラックバスは最大で80cm前後になりますので、最低でも90cmの水槽が最終的に必要になります。身体が大きくなってくると性格が凶暴になり、水換えの際などに飛び出したり暴れて水槽に追突したりすることがあるので、大きめの水槽を用意する必要があります。
また、食欲旺盛で水槽の水をよごしやすいので、ろ過装置は浄化作用の高い上部フィルターや、オーバーフローの状態で飼育するのがおすすめです。水槽から落下しないように、重さのあるフタを使用しましょう。
ブラックバスの飼育に必要なアイテムは?
水槽以外には下記のような機材を用意しましょう。
水槽設置に必要なアイテム
- 照明
- ろ過装置
- ヒーター、クーラー・冷却ファン
- 水質調整剤・カルキ抜き
- エアレーション
- ガラスブタ
その他のアイテム
- 熱帯魚用の網
- ピンセット、バケツ
- 掃除グッズ
- 餌
底砂は適応力が高いので、選ばずにどのようなものでも使用可能ですが、水を汚しやすいのでオーバーフローでの飼育もおすすめです。
水槽の立ち上げ方は?
- 水道水にカルキ抜きを入れ、透明になるまで待ちます。
- 砂利やアクセサリーを洗って水気を切り、レイアウトしましょう。
- 水が泡立たないように静かに入れていきます。水が泡立ってしまうと水中内の汚れが舞ってしまいなかなか水質が安定しないのでやめましょう。
- ろ過装置起動、ヒーターをつけて水を循環させ、水槽内の水に酸素を含ませます。その状態で2日程おきましょう。
- 酸素が水槽内を循環することにより、バクテリアが発生しフィルターに定着したら水質が安定するので水槽の立ち上げが完了です。
- 水槽の立ち上げを完了してからブラックバスを入手して水合わせをしましょう。
水合わせの手順は?水温や水質は?
ブラックバスに適した水温は25℃前後です。水温の変化にも幅広く対応できますが30℃以上の高温にはならないようにしてください。水質は弱酸性〜弱アルカリ性に保つようにしましょう。ph7.0〜7.5前後にします。
暴れないような目隠しをしながら水合わせをするとよいです。
- 水槽のセットが完了したら入手してきたグッピーを袋ごと1時間水槽に浮かべて袋と水槽の水温をあわせます。
- 袋の水を3分の1捨て、水槽の水を少量入れて40分程おきます。
- これを2〜3回繰り返して水質をあわせます。その後ブラックバスのみ水槽に移し、袋の水は捨てます。
ブラックバスの餌は?与える量や頻度は?
餌は肉食性が強いので小魚やエビなどの生き餌、川魚用の人工飼料や冷凍クリルなどを1日2回2~3分程度で食べきれる量を与えます。日中に活発に活動する魚ですので、朝と夕方に与えると良いです。
水換えの時期は?
7日に1回を目安に下記の手順を参考に汚れた水を交換します。
- バケツに新しい水を用意します。
- 水槽の3分の1の水を排水します。
- 新しい水を水槽に足して満たせば水換え完了です。
月に1回は水槽、アクセサリー類を洗いましょう。残した餌などはすぐに取り除くようにして清潔に保ちましょう。
餌を食べない場合はどうする?
ブラックバスは食欲旺盛なので、餌を食べない場合には与え過ぎによる消化不良を起こしている場合があります。腹部が異様に膨張していないかを確かめて数日絶食して様子を見るのが良いでしょう。また誤飲していないか確かめます。
水温が高温になりすぎていないか確認します。温帯生の魚ですので、ある程度の変化には対応できますが高温には弱い面があります。またヒーターを使用する場合にはかみちぎらないようにカバーをつけるなどして補強してくださいね。
ブラックバスを飼育する上での注意点
ブラックバスは比較的大型に成長しますが川などに放流することは禁止されていますので絶対にしないようにしましょう。他の魚でも終生飼育が基本になりますが、ブラックバスは特に注意が必要な魚です。
ブラックバスを飼育する魅力とは
今回は、ブラックバスの飼育についてご紹介しましたがいかがだったでしょうか。ブラックバスは大きく成長しますので1匹でも大変迫力のあるアクアリウムが完成します。飼育目的を申請して許可証がないと飼育できない魚ですが、研究や教育などの目的で飼育する際にこのページを参考にしていただければ幸いです。