レッドチェリーシュリンプの飼育:最適な水温や餌の与え方は?
水を張った水槽の中に様々な生き物を飼って楽しむアクアリウム。癒しグッズとして自宅だけでなく、企業に導入しているという声も聞かれます。色とりどりの熱帯魚を主役に、花を添えてくれるのがエビや貝などの存在。エビの中でも人気なのが、レッドチェリーシュリンプです。
今回は、そんなレッドチェリーシュリンプの飼育について、最適な水温や餌の与え方をご紹介します。
目次
レッドチェリーシュリンプとは?
画像元:チャーム
名前の通り、真っ赤な色をしているレッドチェリーシュリンプ。台湾を原産とする淡水エビで、体長は約4cm、寿命は1〜2年ほど。ミナミヌマエビの近縁種であるシナヌマエビから作り出されました。多くの観賞魚と同じような水質で簡単に飼育できます。
本来は茶色もしくは緑色をしていますが、ペットショップでは変異した真っ赤な色をしているものが販売されています。その体の色は水質によって変化するとされているので、適応できる環境が広いとはいえ、きちんとした環境で育てることが長く楽しむコツです。混泳もできますが、大きな魚は食べてしまう場合があるので専用の水槽を用意する人が多いです。
レッドチェリーシュリンプの飼育は簡単?飼うときのコツは?
レッドチェリーシュリンプは幅広い環境に適応できるため、飼育の難易度は低め。熱帯魚にはまだちょっと手を出しづらいというアクアリウム初心者の人でも無理なく飼育することができます。
ただ、これは水槽さえあれば飼育できるということではありません。丈夫とはいえ、水質の変化は苦手で、酸素が不足すると弱ってしまうので、必要なグッズは揃えてあげる必要があります。また、ミナミヌマエビやその系統に属するエビと一緒に飼育すると交雑してしまい、繁殖したときに赤い個体が生まれなくなるので注意してください。
購入するときの選び方は?
レッドチェリーシュリンプは、熱帯魚ショップで購入できる手軽なエビです。購入するときにそれほど注意する必要はありませんが、できれば元気な個体を選ぶと長く飼育する楽しみが増えます。はじめてでわからないときは、お店のスタッフに頼んで元気のあるレッドチェリーシュリンプを選んでもらうと安心です。
名前:レッドチェリーシュリンプ
税込価格:1,080円
飼育に適した水槽は?
レッドチェリーシュリンプは、40cmほどのできるだけ大きな水槽で飼育しましょう。20cmほどの小さい水槽でも十分育ちますが、繁殖してすぐに数が増えるので、他の個体と接触してストレスを感じないようにしてあげてください。1匹あたり1リットルを目安に、たとえば30匹なら30リットル入る水槽を選ぶとよいですよ。
また、他の魚と一緒にはせず、専用水槽で飼います。他の魚と混合すると、卵や稚エビを捕食されてしまう可能性があります。ネオンテトラなどおとなしい観賞魚なら一緒に飼えますが、繁殖目的なら避けたほうがよいでしょう。
水槽のほかに準備するものは?
【必ず購入するもの】
- フィルター
- ろ過材
- 底砂
- 水質調整材(中和剤)
- 水草や流木
【あると便利なもの】
- 水槽台
- 水温計
- 網
- ヒーター
- 照明
- エアレーション
レッドチェリーシュリンプの水槽に取り付けるフィルターは、ろ過能力が高い上部式フィルターがおすすめです。底砂には、適した水質を作り出すソイルを使い、水草や流木で水槽内に設置することでレッドチェリーシュリンプが過ごしやすい環境が作られます。特にモスなど葉っぱが生い茂る水草は、隠れて生活するのにうってつけです。
また、酸欠もしやすいので、エアレーションも忘れずにつけてあげましょう。最初から必要というわけではありませんが、水面にレッドチェリーシュリンプが集まっているようなら要注意です。
水槽の立ち上げの手順や最適な水温は?
レッドチェリーシュリンプの飼育に適した水温は23〜28度で、30度以上になると弱ってしまいます。水槽は涼しい場所に設置してください。
水洗いしてきれいになった水槽の設置が完了したら、水洗いした底砂を敷き、フィルターとヒーターをセットしてから水をためていきます。水温は、26度くらいに調節するとよいです。水草や流木で装飾する場合は、フィルターセット前に設置してください。また、水質調整材で塩素を中和してから注水しましょう。
そして、3週間ほど、少なくとも1週間は水を空回しし、水質が安定してきたら、いよいよレッドチェリーシュリンプを入れます。
水槽に入れる手順は?水温や水質合わせの方法は?
いよいよ購入したレッドチェリーシュリンプを水槽に入れます。このとき、すぐに袋から取り出して水に入れてはいけません。ペットショップの水と水温や水質が少しでも違うと、レッドチェーリーシュリンプが驚いて弱ってしまいます。
家に到着したら、30〜1時間ほどレッドチェリーシュリンプを袋ごと水面に浮かべます。これを水温合わせといい、袋の中の水温と水槽の水温を同じにします。その後は、袋の口を開け、水槽の水を少しずつ袋に入れる水質合わせをします。この2ステップを経て、無事にレッドチェリーシュリンプを迎え入れることができるのです。
餌の量や水槽の水換え時期と方法は?
レッドチェリーシュリンプを無事に迎え入れられれば、あとは日々のお世話をして元気に育てていきます。お世話というと手間のかかりそうなイメージですが、レッドチェリーシュリンプの飼い方はとても簡単なので、安心してくださいね。
餌の与え方は?
基本的にはコケを食べて水槽をお掃除してくれるので、餌の頻度や量に神経質になる必要はありません。むしろ与えすぎに注意してください。餌は、エビ専用の底餌や人工飼料がおすすめで、2〜3日に1回かそれ以上間隔が空いてもかまいません。食べられるくらい十分のコケが生えるよう、バクテリアを繁殖してあげましょう。
水槽の水換えは?
レッドチェリーシュリンプは、産卵サイクルの短い事から稚エビが頻繁に生まれ、水換えしにくいという特徴があります。水換えは極力しない方向で飼育するのが望ましいでしょう。レッドチェリーシュリンプ自体がお掃除役として活躍してくれるので、水にエビを慣らす意味も踏まえて、数ヶ月に1回水換えをすれば十分です。
レッドチェリーシュリンプを飼う上での注意点は?どんな病気にかかる?
レッドチェリーシュリンプを飼う上で注意したい病気は、水カビ病です。かかると、頭から足の方に白いカビのようなふわふわしたものがつきます。何か違和感を覚えたら、とりあえず他の個体に伝染しないように隔離して様子をみてください。
餌を食べない場合はどうする?
レッドチェリーシュリンプを飼育をしていて餌を食べないと不安ですよね。ただ、餌の与え方の際にもお伝えしましたが、水草などが入っていれば、表面に着いた珪藻類(けいそうるい)などを食べている可能性があります。大食漢な生き物ではないので、本来の食性である藻類が水槽の中にあれば、人工飼料などは食べないこともよくあるんですよ。屋外飼育や大きな水草水槽などでエビの数が少ない内は安心して観察してみましょう。
レッドチェリーシュリンプは飼育しやすさが魅力のエビ
レッドチェリーシュリンプは、飼育も比較的簡単で、初心者の方が安心して楽しめるおすすめのエビです。繁殖もすぐにするので、寿命は短いですが、長く鑑賞して楽しめますよ。レッドチェリーシュリンプを飼育して、癒しの時間が過ごせたらすてきですね。